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採用戦略の成功事例10選|成功のポイントやフレームワークも解説

採用戦略の成功事例10選|成功のポイントやフレームワークも解説

目次

    「採用戦略の成功事例を知りたい」「採用戦略を成功させるためのポイントを知りたい」と考えている採用担当者様必見! 本記事では、採用戦略の成功事例を10個ご紹介します。また、事例から学ぶ採用戦略を成功に導く共通ポイントや採用戦略に役立つフレームワークも解説しますので、参考にしてください。

    企業が求める人材を効率的かつ効果的に採用するためには、明確な採用戦略が欠かせません。採用活動の方針を整理し、経営目標に沿った人材確保を実現するための基盤となります。ここでは、採用戦略の定義や、戦略を立てることで得られる主なメリットについて解説します。

    採用戦略の定義

    採用戦略とは、事業計画を踏まえ、自社に必要な人材像を明確にした上で、効果的に採用活動を進めるための方針や施策をまとめた戦略のことです。戦略を立てることで、「どんな人材を採用すべきか」「どの部分を改善すべきか」といった方向性を定められます。

    これを欠いた場当たり的な求人やスカウトでは、採用課題の解決は難しくなります。採用戦略を策定することで、課題の共有と一貫した方針のもと、戦略的な採用活動を推進できるようになります。

    採用戦略を立てるメリット

    採用戦略を立てることは、単に人材を集めるための施策ではなく、組織全体の成長を支える重要な取り組みです。明確な戦略のもとで採用活動を行うことで、自社に適した人材を効率的に見つけ、ミスマッチを防ぎながら、コストと工数を最適化することが可能になります。

    自社にマッチする人材の応募が増える

    採用戦略を立てることで、自社が求める人物像を明確にし、採用ターゲットに効果的なアプローチができるようになります。その結果、戦略的に良質な母集団を形成でき、自社の文化や事業方針に合った人材からの応募が増加します。

    また、応募数の増加は多様な人材確保や組織の活性化にもつながり、新しい視点やアイデアの創出にも寄与します。

    ミスマッチを避けやすい

    採用戦略に基づき、ペルソナ設定や採用広報の一貫性を保つことで、自社の価値観や働き方にマッチする候補者を見極めやすくなります。明確な要件設定と適切な選考プロセスを通じて、スキル・経験・文化のいずれの面でも齟齬が少ない採用が実現します。

    結果として、入社後の定着率やモチベーションも高まり、企業と人材双方にとって満足度の高い採用が可能になります。

    採用活動の効率が上がる

    採用戦略を立てることで、採用プロセス全体の無駄を減らし、限られたリソースを最も効果的に活用できます。全社戦略や事業戦略と連動した採用方針を設定することで、求める人材像が明確になり、ターゲット層へのアプローチや選考の流れがスムーズに進行します。

    また、採用管理ツールの導入などにより、面接や評価の効率化も図れます。

    採用コストが削減される

    戦略的な採用活動は、結果的にコスト削減にもつながります。明確なターゲット設定と効果的なチャネル選定により、無駄な求人広告やスカウトの出稿を抑えられるほか、採用期間の短縮によって人件費の負担も軽減されます。

    さらに、効率的なプロセス設計やツールの活用で、時間・費用の両面から採用コストを最適化できます。

    採用戦略の定義や立てるメリットを押さえた上で、早速採用戦略の成功事例を見ていきましょう。

    採用戦略の成功事例と言っても、成功する要因は多種多様です。そこで、本記事では「成功要因別」に分けて事例をご紹介します。全部で10の採用戦略の成功事例をご紹介しますので、貴社に合った事例を見つけてください。

    採用ブランディングの強化・変更で成功した事例

    ここでは、採用ブランディングの強化・変更で成功した事例を2つご紹介します。

    サイバーエージェント

    サイバーエージェントは、「新しい力とインターネットで日本の閉塞感を打破する」というパーパスのもと、デジタル広告・メディア・ゲームなど幅広い領域で事業を拡大しています。同社は、採用ブランディングを学生視点から再構築することで、採用を成功させました(※1)。

    同社は数年前まで、「内定者社長になれます」「入社1年目から新規事業を持てます」という採用ブランディングをしていました。しかし、よりインパクトの大きな事業を創出するために、「3年程度、既存事業の修羅場を経験してもらう」という採用ブランディングに変える必要がありました。

    ただ、以前のイメージが根強かったため、自社でさまざまな取り組みをするものの、ブランディングの変更は中々上手くいきませんでした。そこで同社は、情報発信の一方通行ではなく、「共感の連鎖」を生む採用広報を行い、採用ブランディングの変更を成功させました。

    具体的には、ワンキャリアが主催するオンライン動画説明会に登壇し、働くリアルや自社のカルチャーを発信しました。「挑戦するカルチャー」を体感できるコンテンツ設計により、学生が「自分ごと化」しやすいブランドを構築しました。また、日系大手と外資とのクロストーク動画にも出演し、価値観の共感を起点とする母集団形成にも成功しています。

    このようにサイバーエージェントは、「自社のあり方を学生に共感してもらう」という採用ブランディングの本質を捉え、量より質を重視した採用戦略を確立しました。

    (※1)参考:ワンキャリア「動画出演で採用ブランディングの変更に成功。自社では獲得できない母集団にもリーチし、『素直でいい人』を採用するサイバーエージェントの戦略とは

    ファンケル

    ファンケルは、化粧品・健康食品メーカーとして知られていますが、採用活動では知名度の高さに頼らず、「共感採用」を軸とした採用ブランディングに舵を切りました(※2)。

    当時のファンケルは、とにかく多くの学生に知ってもらうために自社をPRするという採用方針でしたが、採用したい人材にターゲットを絞って自社の魅力を訴求できていないという課題感を抱いていました。

    そこで、ファンケルとワンキャリアが協力し、経営戦略と照らし合わせた採用戦略を実施しました。具体的には、学生の歩留まり率などの採用データやファンケルの学生からの認知度といった定量データを駆使し、ファンケルの企業としてのポジショニングを把握しました。その調査データとファンケルの経営方針と照らし合わせた上で、同社は他社への入社を決めたような「専門スキルの向上を志向する、上昇志向の高い学生」との接点を持つための採用ブランディングを強化しました。

    このように採用ブランディングを強化し、「選択と集中」を徹底した結果、自社が求めるターゲットに絞った中長期的な採用につなげることができました。採用ブランディングを中長期的な採用に結びつけた、「ファンケルらしい採用」が確立された成功事例といえます。

    (※2)参考:ワンキャリア「採用コンサルティングとリサーチで『早期選考一本化』。ファンケルの採用戦略の裏側に迫る

    採用ターゲット・ペルソナの明確化で成功した事例

    ここでは、採用ターゲットの明確化で成功した事例をご紹介します。

    アイフル

    アイフルは、長年「堅実・安定」といったイメージを持たれてきましたが、事業構造の転換期を迎える中で、「挑戦する姿勢を持つ人材を採用したい」という新たな方針を打ち出しました(※3)。

    これまでの採用では、企業の認知度の高さゆえに幅広い学生が応募していたものの、必ずしも自社の求める人物像にマッチする人材ばかりではなかったといいます。そこで同社は、職種ごとにペルソナ設計を行い、求職者の志向や行動特性に合わせて求人票や選考フローをカスタマイズしました。

    さらに、実際の職場を見学できる制度や動画コンテンツを活用し、応募前の情報開示を徹底しました。こうした施策により、採用後の早期離職率が大きく低下し、社員の定着率と業務成果の両立を実現しています。

    結果、「アイフルで挑戦したい」という前向きな応募者が増加しました。また、志向性のマッチ度が高い学生との出会いが増え、選考通過率・内定承諾率の双方が向上しました。

    同社の成功の背景には、「どんな人を採用したいか」を明確に定義し、それを採用活動全体に一貫して反映させた点があります。単なるメッセージの刷新ではなく、ペルソナの再設計から全体戦略を組み直したことが、採用の質と効率の両立につながった好例です。

    (※3)参考:ワンキャリア「【アイフル様 事例紹介シリーズ】第2回 採用コンセプトを刷新し、採用ターゲットを再定義。ワンキャリアの調査から分かった、訴求すべきメッセージとは?

    ユニークな採用手法で成功した事例

    ここでは、ユニークな採用手法で成功した事例を3つご紹介します。

    住友商事グローバルメタルズ

    住友商事グローバルメタルズ(SCGM)は、住友商事の金属事業を継承し2018年に独立した鉄の商社です。専門商社の機動力と総合商社のスケールを兼ね備えた同社が注力するのが、新卒採用による次世代経営人材の育成です。独立以降は「自立自走」を掲げ、プロパー社員が7割を超えるなど、自社文化を形成するフェーズにあります。しかし、総合商社と事業領域が近いことから、「SCGMらしさ」をどう伝えるかが採用上の課題でした(※4)。

    その打開策として同社は、採用戦略の4P(Philosophy・People・Profession・Privilege)のうち「People」と「Profession」を軸に差別化を実施しました。「自らSCGMの未来を創る意欲ある人材」「トレードから事業開発・投資まで一貫して携われる成長環境」という強みを明確化し、学生に訴求しています。また、選考では「基軸力」と呼ばれるセルフリーダーシップとタフネスを重視し、用意された回答ではなく「想定外の質問」に対する反応を見るなど、人物理解を深める工夫も特徴です。

    さらに、売り手市場下での認知拡大に向けてワンキャリアを活用しました。ATS(採用管理システム)との自動連携による応募者データの一元化を進め、業務効率化と学生体験の両立を実現しました。その結果、マイページ登録数は前年比2倍に増加しました。総合商社を上回る「お気に入り登録数」を獲得した実績もあります。

    短期的な採用効率にとらわれず、自社らしさを徹底的に追求した採用戦略こそが、同社のユニークな成功要因と言えるでしょう。

    (※4)参考:ワンキャリア「独自性の訴求が勝ち筋に。”Only One & No.1の鉄鋼商社へ” 住友商事グローバルメタルズの人材採用戦略

    マネーフォワード

    株式会社マネーフォワードは、「お金を前へ。人生をもっと前へ。」をミッションに掲げ、家計簿アプリ『マネーフォワード ME』やバックオフィスSaaS『マネーフォワード クラウド』を提供する急成長企業です。

    同社が取り組んだユニークな採用戦略は、「学生との接点づくり」を重視した母集団形成にあります。首都圏だけでなく地方学生にもリーチを広げるため、ワンキャリアを主要媒体として活用し、全国規模で認知拡大を図りました(※5)。

    具体的に、同社は単なる情報発信ではなく、「学生のモチベーションに合わせたコンテンツ戦略」を実施しました。例えば、就活初期の段階ではSaaSに関する勉強会やキャリア相談会など、気軽に参加できるミートアップ形式のイベントを開催し、就活が本格化する秋・冬以降は、本選考直結のコンテンツへと移行し、自然な形で応募へつなげました。

    このように段階的に学生にアプローチした結果、22卒では約1,800名、23卒の途中段階でも900名以上の学生から応募を獲得できました。また、岡山県の大学など、これまで接点の少なかった地域からの応募も実現しました。

    単に募集を掲載するだけでなく、学生が「企業との出会い方」自体を体験できるように段階的に設計された採用戦略は、スタートアップやベンチャー企業における母集団形成の好例といえます。

    (※5)参考:ワンキャリア「学生のニーズに合わせた企画設計で全国1,800名を集客。 マネーフォワード新卒採用拡大への道のり

    面白法人カヤック

    「面白法人」という社名の通り、カヤックの採用戦略は「他社とは違う面白さ」を追求することから始まっています。同社は推しへの想いをぶつける「推しプレゼン採用」やゲームの上手さで評価する「いちゲー採用」、ランナーがエントリーできる「42.195km採用」など、非常にユニークな手法を多数導入しています。これらは単なる話題づくりではなく、「自分の個性で勝負したい人材」を惹きつける明確な採用戦略の一部です(※6)。

    特に注目されるのが、「選考そのものをブランディング活動」として位置づけている点です。例えば、同社の新卒採用ページでは「面白がるほどに成長できる会社」というメッセージが前面に打ち出されており、応募時点で共感する学生が自然と集まる仕組みになっています。結果的に、選考段階から企業文化にフィットする学生だけが残るため、内定後・入社後のミスマッチが少なく、採用コストの最適化にもつながっています。

    さらに、採用担当者や社員自らがSNSやYouTubeを通じて日常的に発信し、採用広報をカルチャーの延長線上で実施している点も特徴です。公式サイトでは社員紹介ページもすべて独自デザインで構成され、社員一人ひとりの個性や「らしさ」が伝わるよう工夫されています。

    これにより、応募者は単なる企業情報ではなく、「一緒に働く仲間像」をリアルに想像できる設計になっています。

    このようにカヤックの採用戦略は、「ユニークさ=採用効率の低下」ではなく、「ユニークさ=自社への共感形成」という構図をつくることに成功しています。結果として、応募数の拡大と採用の質向上を同時に実現し、採用活動そのものが企業ブランドの価値を高める好循環を生み出しているのです。

    (※6)参考:面白法人カヤック「新卒採用

    採用情報の発信強化で成功した事例

    ここでは、採用情報の発信強化で成功した事例を2つご紹介します。

    USEN-NEXT HOLDINGS

    USEN-NEXT HOLDINGSは、通信やコンテンツ配信、エネルギーなど幅広い事業を展開する中で、「経営志向を持つ優秀層」の採用強化を目的に採用戦略を刷新しました。同社では、事業を生み出す人材を採るために、従来のナビサイト依存から脱却し、ワンキャリアを活用した採用情報の発信を強化しました。オウンドメディア施策との連携を図りながら、学生への接点を多面的に拡大しました(※7)。

    特に注力したのが、YouTube上で行う「ワンキャリアライブ」への出演です。ライブ形式の企業説明会を通じて、経営統合後のビジョンや挑戦的な採用文化をリアルに伝え、学生からも「新しい」「面白い」といった反響を多数獲得しました。出演後は、エントリー数でも他社と比較して遜色ない結果を得るなど、定量・定性両面で効果を実感しました。

    また、同社の採用ポリシー「Fair/Simple/Innovative/Diversity」に基づき、採用プロセスの透明化にも着手しました。進捗状況を社外にオープンにする「Full Open選考情報」や、AI・動画選考など新しい仕組みを導入し、公平かつ革新的な採用体験を提供しています。

    さらに、ワンキャリアの自動連携機能を活用することで、学生が興味を持ったタイミングで自社採用ページに誘導する仕組みを構築しました。このように、同社は人事工数を削減しながらも、候補者体験を高める採用運営を実現しました。

    こうした「採用広報×テクノロジー」の両輪による戦略的発信は、採用成果だけでなく、USEN-NEXT GROUP全体のイノベーティブな企業ブランド形成にもつながっています。採用を単なる人員確保ではなく、経営の一環として位置づけた好例といえるでしょう。

    (※7)参考:ワンキャリア「将来の会社経営を担う人材獲得へ。USEN-NEXT GROUPが実践する、『全社ブランディング』に繋げる採用施策

    NTTコミュニケーションズ

    NTTコミュニケーションズは、通信サービスをはじめとした幅広いICT事業を展開し、ドコモグループの法人事業ブランド「docomo business」を担う企業です。安定した顧客基盤を持つ一方で、採用活動においては「文系学生へのアプローチ拡大」という課題を抱えていました。従来、IT企業という特性から理系学生の応募が中心で、文系層には「自分とは関係のない業界」という印象が根強かったのです(※8)。

    この課題に対し、同社はワンキャリアを活用して採用情報の発信力を強化しました。クチコミや選考体験談といった「学生のリアルな声」を可視化することで、企業からの一方的な情報発信に留まらない、双方向的なコミュニケーションを実現しました。さらにオンラインイベント「ワンキャリアライブ」への参加を通じ、現場社員によるリアルな仕事紹介やNGなしの質疑応答など、透明性の高い発信を意識しました。その結果、文系学生にもICT業界の幅広さと社会的意義が伝わり、エントリーへの心理的ハードルを下げることに成功しました。

    取り組み後、プレエントリー数は前年比の約1.6倍に増加しました。文系学生の比率も約2%上昇し、母集団全体の質と量がともに向上しました。また、記事型広告によって説明会では伝えきれない事業分野を紹介できたことで、別業界志望の学生にも効果的にアプローチできました。NTTコミュニケーションズの事例は、採用情報の発信を戦略的に設計した好例といえるでしょう。

    (※8)参考:ワンキャリア「ターゲットの母集団増加を実現。記事とYouTubeを駆使した戦略的広報プラン

    採用チャネルの最適化で成功した事例

    ここでは、採用チャネルの最適化で成功した事例を2つご紹介します。

    鈴与システムテクノロジー

    鈴与システムテクノロジーは、物流・エネルギー事業を中心に、システム開発・保守・運用を担っている会社です。

    同社は、就活の早期化が進むIT業界を志望する学生との接点を持ちづらいという課題を抱えていました。また静岡県内在住のターゲットの母集団形成はできていましたが、県外在住学生へのU・Iターンのための直接アプローチができていないという課題もありました(※9)。

    そこで同社は、ワンキャリアを活用してスカウト運用の質を飛躍的に高めました。

    具体的には、UIターンや首都圏の企業を志望している学生に、ワンキャリアのスカウトを送信するようにしました。またスカウトメールでは、「デジタル業界で挑戦してみたい」という気持ちをかき立てるような文言や、「ワンキャリア就活クチコミアワード2025」東海ランキングにおいてGOLD賞を受賞したことを文面に含め、スカウトメールの開封率と受諾率を大幅に上げることに成功しました。

    結果として、同社は早期エントリー数を前年の1.2倍まで増やすことができました。このように、鈴与システムテクノロジーの事例は、採用チャネルを最適化して就活の早期化に柔軟に対応した好例と言えるでしょう。

    (※9)参考:ワンキャリア「早期化が進む就活に合わせたサービス活用で内定者を獲得 就活クチコミアワードGOLD受賞の鈴与システムテクノロジーの活用法とは

    プロクレアホールディングス(青森銀行/みちのく銀行)

    青森銀行とみちのく銀行が2022年4月1日に合併し誕生したプロクレアホールディングスは、「挑戦と創造」を掲げ、地域金融の枠を超えた採用戦略に取り組んでいます。青森県という地方都市で、いかにして優秀な学生にリーチし、地元への関心を高めるかが課題でした(※10)。

    そこで導入したのが、ワンキャリアのスカウト機能です。従来の合同説明会中心の採用活動から脱却し、デジタルを活用して学生へ直接アプローチする仕組みを構築しました。特に「銀行業界に興味を持っていなかった層」や「県外大学に進学した青森出身者」に対し、パーソナライズ化されたスカウトメッセージを送信することで、母集団の質と量の両方を向上させました。

    メッセージは定型文ではなく、学生一人ひとりのプロフィールを読み込み、「あなたの経験が地域の挑戦に生きる」という言葉を添えるなど、1通ごとに思いを込めた設計が特徴です。

    その結果、わずか数百通の送信でも高い開封率と反応率を実現し、従来接点のなかった層との関係構築に成功しました。

    プロクレアホールディングスの事例は、人口減少が進む地方企業でも、採用チャネルを最適化することでブランド力と訴求力を高められる好例です。地域金融機関がDXを活用して採用を変革した点で、全国の地方企業にも示唆を与えています。

    (※10)参考:ワンキャリア「一人ひとりにカスタマイズしたスカウトメッセージで学生のココロを掴む。 新卒採用におけるプロクレアホールディングスの『挑戦と創造』」

    採用戦略の成功企業には、業種や規模を問わず共通するポイントが存在します。経営戦略との連動や、採用ターゲットの明確化、チャネル選定の工夫などがその一例です。

    ここでは、実際の成功事例から見えてきた採用戦略の共通要素や、成果につながるポイントについて解説します。

    経営戦略と採用の接続

    採用戦略は単なる人材確保の手段ではなく、企業の成長を支える経営施策の一部として位置づける必要があります。経営戦略の実現に向け、「今どのような人材が必要なのか」を明確に言語化し、職種ごとに優先順位を設定することで、より効果的な人材投資が可能になります。

    採用を経営レベルの意思決定として扱うことが、持続的な組織成長の鍵となります。

    採用ターゲット・ペルソナの明確化

    採用の成果を左右するのは、候補者像(ペルソナ)の明確化です。求めるスキルだけでなく、価値観や志向性まで細かく定義することで、自社に合う人材へ的確にアプローチできます。

    ペルソナに合わせて発信内容や媒体を調整する「マーケティング発想」を採用活動にも取り入れることで、質の高い母集団を効率的に形成できます。

    自社に合う採用手法・チャネルの選定

    採用手法が多様化する中では、自社の目的やターゲットに合った手段を選ぶことが重要です。求人媒体だけに依存せず、イベント参加やSNS活用など、オンライン・オフラインを組み合わせたアプローチが効果的です。

    また、面接官の評価基準を統一し、ヒアリング力や傾聴力を高めることで、公平かつ的確な選考を実現できます。入社後の研修や教育体制を整えることで、採用活動の成果を定着にもつなげられます。

    採用広報・情報発信の工夫

    「なぜこの会社で働くのか」を候補者に伝える採用広報は、採用成功に欠かせない要素です。企業の文化や価値観、成長機会をストーリー記事やSNS、社員発信など多様な手段で伝えることで、従来リーチできなかった層とも接点を持てます。共感を軸とした情報発信は、応募意欲を高めるだけでなく、入社後のミスマッチ防止にも効果を発揮します。

    社内の関連部署との連携

    採用活動を成功させるには、人事部門だけでなく、経営層や現場部門を巻き込む体制づくりが不可欠です。経営層と採用目標を共有することで意思決定がスムーズになり、各部門との協力体制が整うと採用全体の推進力が高まります。

    さらに、社員一人ひとりが「採用は自分ごと」と捉え、リファラルやSNS発信などに参加することで、組織全体の採用力が持続的に強化されます。

    次に、採用戦略の構築に役立つフレームワークを7つご紹介します。これらのフレームワークを上手く活用し、先ほど解説した採用ターゲットやペルソナの明確化、自社に合う採用手法・チャネルの選定などを成功させてください。

    TMP設計|ターゲット・メッセージ・採用プロセスの設計

    TMP設計は、「Targeting(採用ターゲット)「Messaging(訴求内容)」「Processing(採用プロセス)」の3つの要素で構成される採用特化型のフレームワークです。

    まずは採用したい人材の属性や志向を明確に定義し、それに基づいて魅力的なメッセージを作成します。続いて、選考フロー全体でそのメッセージを一貫して伝える設計を行いましょう。

    項目内容例
    Targeting(採用ターゲット)20代前半・リーダー経験あり・自発的なキャリア形成意欲がある人材
    Messaging(採用メッセージ)「若手でも挑戦できる」「3年でマネージャーを目指せる」「自由な働き方」
    Processing(採用プロセス)面談では現場社員の実例を紹介し、オファー面談で成長ロードマップを提示

    このような分析により、ターゲットに対する共感性が高まり、選考の途中離脱やミスマッチのリスクを大きく軽減することができます。

    STP分析|市場の細分化・市場における自社の立ち位置の把握

    STP分析は、「Segmentation(市場の細分化)」「Targeting(狙うターゲットの選定)」「Positioning(市場における自社の立ち位置の明確化)」の3ステップで構成されるフレームワークです。

    採用活動においては、求職者市場を年齢・職種・志向などで細かく分け、その中から自社に最も適した層を選定し、何を強みとして打ち出すかを決めます。

    ステップ採用活動への応用例
    Segmentation(市場の細分化)年齢層(20代前半・20代後半)、志向(安定志向/挑戦志向)、職種(営業・開発など)
    Targeting(狙うターゲットの選定)20〜25歳の挑戦志向で成長意欲の高い人
    Positioning(市場における自社の立ち位置の明確化)「20代でもリーダーポジションを狙えるスピード成長型の企業」

    このような分析を行うことで、的確なメッセージ設計やチャネル選定が可能となり、競争の激しい採用市場で自社の存在感を高めることができます。

    3C分析|自社・顧客・競合の分析

    3C分析は、「Company(自社)」「Customer(求職者)」「Competitor(競合)」の3つの視点から、自社の採用戦略を客観的に検討するフレームワークです。

    自社の強み・弱みを把握し、求職者のニーズを理解しながら、競合企業がどのような採用手法や訴求で人材を集めているのかを分析します。

    要素採用活動での解釈具体的な活用例
    Company(自社)自社の価値・文化・強みと弱み教育制度が手厚い、成長産業、ベンチャー気質
    Customer(顧客)ターゲットとなる求職者のニーズ・行動・関心自由な働き方、キャリアアップ、柔軟性など
    Competitor(競合)他社の採用活動、求人内容、待遇、ブランディング大手は報酬重視、中堅は職場環境を強調など

    この三者のバランスを見ながら、自社の魅力をどこでどう伝えるべきかを整理することで、競合との差別化や採用力の向上につながります。

    4C分析|自社の魅力の分析

    4C分析は、求職者の視点で採用活動を設計するためのフレームワークで、「Customer Value(価値)」「Cost(負担)」「Convenience(利便性)」「Communication(対話)」の4要素から構成されます。

    例えば、企業の成長性や働きがいはCustomer Valueに、選考の手間や転居の必要性はCostにあたります。

    視点採用における意味改善のヒント
    Customer Value(顧客価値)自社で働く価値・魅力(企業の成長性や働きがい)社員インタビューや実績を発信
    Cost(費用)入社の心理的・物理的負担(選考の手間や転居の必要性、待遇・環境の変化)フルリモート可、転居補助の導入など
    Convenience(利便性)応募・面接のしやすさオンライン選考/スケジュール配慮
    Communication(対話)候補者との接点の質(説明会、面接時の対応)面接官トレーニング/説明資料の統一化

    これらを分析することで、応募意欲を高めるポイントや、離脱リスクを下げる工夫が見えてきます。応募から面接、内定までの体験設計に大きく貢献します。

    SWOT分析|戦略の方向性の分析

    SWOT分析は、自社の採用活動を「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の4つの視点から整理するフレームワークです。

    例えば、「柔軟な働き方ができる」といった強みに対し、「知名度の低さ」が弱みになり得ます。また、「若手育成に力を入れている業界トレンド」は機会となり、「競合の積極採用」は脅威として捉えられます。

    内部要因外部要因
    Strength(強み)Opportunity(機会)
    柔軟な働き方制度成長産業であること福利厚生の充実若手育成ブーム働き方改革の追い風SNSでの情報発信強化
    Weakness(弱み)Threat(脅威)
    企業の知名度が低い選考に時間がかかる採用広報が未整備業界トップの積極採用採用市場の売り手化地方勤務への不人気

    内部・外部環境を整理することで、自社にとって最適な採用施策を導き出すことが可能になります。

    ペルソナ分析|理想的な応募者像の具体化

    ペルソナ分析は、理想的な応募者像を具体化するフレームワークです。年齢や性別、職歴、スキルといった基本情報に加え、価値観やキャリア志向、情報収集手段まで細かく設定し、あたかも実在する人物のように描き出します。

    これにより、どのような求人媒体を使えば効果的か、どんな訴求メッセージが響くのかといった判断がしやすくなります。採用活動の軸が明確になり、求人原稿や面接対応などに一貫性が生まれるため、ターゲット人材の獲得精度が高まります。

    キャンディデイト・ジャーニーマップ|求職者の行動・思考・感情の把握

    キャンディデイト・ジャーニーマップは、求職者が企業を認知してから入社に至るまでの行動・思考・感情を可視化するフレームワークです。マーケティングで使われる「カスタマージャーニー」を採用活動に応用したもので、求職者視点から採用プロセスを設計・改善する際に役立ちます。

    作成の目的は、現状と理想のギャップを明確にし、採用課題の優先順位や次の打ち手を整理することです。まずペルソナ設計を行い、「認知」「応募」「選考」「内定」の各フェーズで候補者との接点(タッチポイント)を洗い出します。これをエクセルなどで表にまとめ、「実施中」「実施可能」「未実施」などに分類すると、全体像が把握しやすくなります。

    このマップを用いることで以下の3つの効果が得られます。

    1. 理想と現状の差を可視化できる
    2. 振り返りや改善の指標ができる
    3. 候補者の本音を把握し他施策にも活かせる

    採用を経営戦略と接続し、より求職者に寄り添った体験設計を行うための実践的フレームワークといえるでしょう。

    採用戦略の成功事例を振り返ると、どの企業にも共通しているのは「経営戦略と採用を切り離さない」姿勢です。単に人材を確保するための短期的な活動ではなく、「どのような人材が自社の未来をつくるのか」を明確に定義し、それに基づいてターゲット設定・採用チャネル・発信内容を戦略的に設計しています。

    また、TMP設計やSTP分析、ペルソナ分析などのフレームワークを活用することで、勘や感覚に頼らない再現性の高い採用活動を実現している点も特徴的です。採用市場が変化し続ける今、重要なことは「過去の成功体験を繰り返すこと」ではなく、「常に採用戦略をアップデートし続けること」です。

    貴社でも、まずは現状の採用課題を明確化し、「どんな人材を・どんな手法で・どんな価値を訴求して採用するのか」を設計してみてください。ワンキャリアでは、成功事例をもとにした採用戦略の立案支援や採用広報の最適化を支援しています。効果的な採用戦略を構築し、企業の持続的な成長につなげていきましょう。

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