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ダイレクトリクルーティングとは|従来の採用方法との比較やメリット

ダイレクトリクルーティング defer

目次

    ここでは、近年注目されている採用方法であるダイレクトリクルーティングの概要と、従来の採用方法との違いについて解説します。

    ダイレクトリクルーティングの概要

    「ダイレクトリクルーティング」とは、企業が自ら候補者を探し、直接アプローチをかける採用手法のことです。従来の採用活動では、求人広告の掲載や人材紹介会社への依頼が主流でしたが、ダイレクトリクルーティングでは、企業が主体的に採用候補者を探し出す点が大きく異なります。

    ダイレクトリクルーティングは、企業の採用担当者や現場の社員が直接、求めるスキルや経験を持つ人材にメッセージを送信します。この手法の大きな特徴は、企業が採用したい人物像を明確に定義し、それに合致する人材にピンポイントでアプローチできる点です。これにより、応募を待つだけでなく、積極的に採用候補者を発掘し、潜在的な転職希望者や、現時点では転職を考えていない優秀な人材にもアプローチできる可能性が広がります。

    候補者との直接的なコミュニケーションを通じて、企業の魅力をダイレクトに伝え、双方にとって最適なマッチングを目指す採用手法と言えるでしょう。

    従来の採用方法との違い

    ダイレクトリクルーティングは、従来の採用手法と比べて以下の3点に違いがあります。

    • 採用コストの低さ
    • 採用担当者の負担の重さ
    • 母集団形成における主導権

    それぞれ詳しく見ていきましょう。

    採用コストの低さ

    ダイレクトリクルーティングは、従来の人材紹介や求人広告と比べて、採用コストを抑えやすい手法です。人材紹介会社では採用者の年収の3割前後が成果報酬として発生し、1件あたり数百万円になるケースもあります。

    一方、ダイレクトリクルーティングは月額数十万円程度の定額課金が主流で、自社のリソースで候補者選定から採用までを完結させられます。初期は運用負荷がありますが、長期的には費用対効果の高い採用活動が実現できるでしょう。

    採用活動の負担の重さ

    ダイレクトリクルーティングでは、採用担当者が候補者の検索、スカウト文面の作成、個別対応までを行う必要があるため、従来型の採用よりも業務負担は増加します。

    特に導入初期は、自社に適した人材の母集団形成に時間がかかり、試行錯誤が続く可能性もあります。

    ただし、運用が軌道に乗れば選定基準やメッセージテンプレートなどが蓄積され、徐々に工数を削減できるようになります。最初は既存の採用手法と並行する運用も現実的です。

    母集団形成における主導権

    従来の採用方法では、応募者の選定は人材紹介会社や求人媒体に委ねられるため、企業側は紹介された人材を受け身で選考するしかありません。

    一方、ダイレクトリクルーティングでは企業自らがターゲット人材を選び、スカウトしていくため、母集団形成の主導権を自社で握れます。

    求める人物像の設定を柔軟に調整しながら、採用戦略を主体的に進められる点が大きな違いです。

    スカウト採用との違い

    ダイレクトリクルーティングとスカウト採用は、いずれも企業側から候補者に直接アプローチを行う点は共通していますが、厳密には以下のような相違点があります。

    項目ダイレクトリクルーティングスカウト採用(スカウト機能)
    アプローチ対象自社が選定した候補者一定条件で絞り込んだ候補者
    アプローチ方法候補者ごとに内容を個別作成一斉送信型・内容は定型が多い
    候補者の条件詳細なスキルや経歴に着目年齢や地域など大まかな条件
    求人の公開範囲非公開公開
    採用の工数高め(選定・文面作成など)比較的少ない
    向いている採用専門職やピンポイントでの採用母集団形成や人数重視の採用

    ダイレクトリクルーティングでは、企業が自らターゲットを検索し、一人一人に最適化したスカウトを送るため、精度の高い採用が実現しやすくなります。求人情報も非公開で進めるケースが多く、他社や社内に知られたくない採用活動にも向いています。

    一方、スカウト採用は、求人サイトで自社が希望する条件の登録者に絞り込み、テンプレート型のメールを一括で送信する方法です。広くアプローチできる分、母集団形成には強みがありますが、ターゲット以外の応募が増えるなど、選考負担が増す可能性もあります。

    両者は目的やリソースに応じて使い分けることが重要です。採用したい人材の質を重視する場合はダイレクトリクルーティング、数を重視する場合はスカウト採用の活用が有効といえるでしょう。

    近年、企業の採用活動においてダイレクトリクルーティングが広がりを見せています。ここでは、その背景にある社会的な変化や技術の進展について解説します。

    労働人口の減少

    日本はすでに超高齢社会に突入し、少子化の進行により、今後ますます労働人口が減少していくと予測されています。若年層の人材が不足するなか、企業は限られた働き手を巡って激しい人材獲得競争にさらされています。

    その結果、求人広告や人材紹介を通じた「待ちの採用」では人材が集まりにくくなり、自社から求職者へ直接アプローチする「攻めの採用」への転換が必要不可欠になっています。

    採用形態の多様化

    従来は新卒一括採用や中途採用など、画一的な採用手法が主流でしたが、近年では雇用形態や働き方の多様化が進み、採用手法も柔軟性が求められるようになっています。

    フリーランスや副業人材、リモートワーカーなど、企業と人材の関わり方が多岐にわたるようになったことで、求職者の志向も多様化しています。

    その結果、求人広告などの画一的な手法だけではアプローチしきれないケースが増加し、個別に候補者へ働きかけられるダイレクトリクルーティングのような柔軟な採用手法が注目を集めています。

    人材サイト・転職サイトの発達

    かつてはリクナビやマイナビといった大手求人サイトが採用市場を独占していましたが、現在では求人情報が溢(あふ)れ、各社の掲載内容が似通う中で、埋もれてしまう求人も少なくありません。

    求人広告は基本的に求職者の応募を待つ受動的な手法であるため、応募数の確保が難しくなってきています。その点、ダイレクトリクルーティングは企業が求職者を見つけてアプローチできるため、求人媒体に依存せず、他社と差別化を図る手段として有効です。

    転職サイトの発達と並行して、こうした新たな手法が登場したことで、採用戦略の選択肢が広がりました。

    SNSの浸透

    近年、X(旧Twitter)やLinkedInなどのSNSがビジネスについての情報収集や交流の場として浸透し、個人と企業の関係性にも変化をもたらしました。

    かつては企業と求職者が直接やりとりすることは難しかったものの、SNSの普及により、企業が個人に直接アプローチできる環境が整っています。

    これにより、優秀な人材に向けてタイムリーかつパーソナライズされたスカウトが可能となり、ダイレクトリクルーティングの有効性が高まりました。リアルタイム性と双方向性を持つSNSは、今後も採用手法の中核を担うツールとして活用が進んでいくでしょう。

    ダイレクトリクルーティングには、従来型の採用手法にはない多くの利点があります。ここでは、企業にとっての具体的なメリットについて解説します。

    採用コストの削減

    ダイレクトリクルーティングは、従来の人材紹介に比べて1人あたりの採用コストを抑えやすいというメリットがあります。

    多くのサービスでは月額課金制を採用しており、成功報酬型でも紹介手数料より安価に設定されていることが一般的です。継続的に活用して採用体制を確立できれば、コストを大幅に削減できる可能性があります。

    また、必要なタイミングで必要な人材にアプローチできるため、無駄な広告出稿費用も削減できます。

    応募者の質の向上

    ダイレクトリクルーティングでは、企業自らが候補者の経歴やスキルを確認し、求める条件に合った人材に直接アプローチするため、応募者の質を高めやすい点が特徴です。

    紹介会社を介さず、自社のニーズに応じてターゲットを絞れるため、ミスマッチを減らし、採用後すぐに活躍できる人材と出会える確率が高まります。

    また、転職潜在層に対してもアプローチできるため、今すぐ転職しない人材とも早期に接点を持つことができます。

    会社とのミスマッチを減らせる

    企業が直接スカウトすることで、候補者の人物像や価値観をより正確に把握した上でアプローチできます。これにより、単なるスキルマッチではなく、企業文化や働き方への適合度も考慮した採用が可能になります。

    さらに、求職者側もスカウトの段階で企業に興味を持ち、事前に情報を得られるため、応募前から相互理解が深まります。結果として、入社後のミスマッチや早期離職のリスクを軽減することにつながります。

    採用ノウハウをストックできる

    ダイレクトリクルーティングは、採用業務を自社内で完結させるため、スカウトメールの文面、反応率の高いタイミング、候補者とのコミュニケーション手法など、運用のなかで得たノウハウを社内に蓄積できます。

    たとえすぐに成果が出なくても、有望な候補者との接点が資産となり、長期的な関係構築にもつながります。継続的にPDCAを回すことで、より効率的で質の高い採用活動を実現できるようになります。

    魅力的な手法である一方で、ダイレクトリクルーティングには注意すべき点も存在します。ここでは、導入前に知っておきたいデメリットについて解説します。

    採用担当の負担が増える

    ダイレクトリクルーティングでは、候補者の選定からスカウト文面の作成、やり取り、面談調整、内定通知までを企業が自ら担います。そのため、従来の人材紹介会社に任せていた業務をすべて内製化する必要があり、採用担当者の工数は大幅に増加します。

    特に導入初期は、効果的な文面やターゲット層の選定などで試行錯誤が求められ、業務負荷が集中しやすい時期となります。外注費が抑えられる一方で、その分のリソース確保や体制づくりが不可欠です。

    長期的な採用活動が必要になる

    ダイレクトリクルーティングは、今すぐ転職を考えていない潜在層にもアプローチできる点が強みですが、それゆえ短期的な成果が出にくい側面もあります。

    候補者と関係性を築き、徐々に関心を高めてもらうには、カジュアル面談や継続的な接点の工夫が求められます。特に優秀な人材ほど複数企業からのアプローチを受けているため、自社の魅力を長期的に発信し続ける姿勢が重要です。

    ダイレクトリクルーティングに関する知識が必要になる

    ダイレクトリクルーティングは、従来の求人広告や紹介会社とは異なるアプローチを必要とします。効果的なスカウトメールの書き方、対象人材の見極め方、媒体の選定方法など、多くの知識やノウハウが求められます。

    また、SNSやITツールの活用も不可欠であり、これらに不慣れな場合は導入の障壁になる可能性もあります。サービスごとの特徴を理解したうえで、自社に適した媒体や運用方法を選定しなければ、期待する成果につながらない恐れもあります。

    ダイレクトリクルーティングを成功に導くには、各ステップを理解して計画的に進めることが重要です。ここでは、ダイレクトリクルーティングの基本的な流れについて解説します。

    求める人材を明確にする

    ダイレクトリクルーティングを始める際には、まず採用したいポジションと、その役割に必要なスキル・経験を明確にすることが不可欠です。

    特に、既存の採用手法で人材が集まりにくい専門職や非公開求人には有効ですが、スカウト媒体の利用状況によって向き不向きがあります。

    また、採用要件を定めずにスタートすると、スカウト対象が広がりすぎてミスマッチが起きやすくなり、時間や工数のロスにつながります。まずは精度の高いターゲット設定から始めましょう。

    ダイレクトリクルーティングのチームを編成する

    ダイレクトリクルーティングは工数のかかる業務が多いため、専任チームまたはリソースに余裕のある担当者の配置が重要です。1人を採用するのに100人以上へスカウトを送るケースもあり、他業務と兼任では処理しきれない恐れがあります。

    担当者は、媒体の活用方法や候補者の見極め、文面の改善なども担当するため、業務量の多さを見越して人選する必要があります。自社内で対応が難しい場合は、スカウト代行サービスの活用も選択肢です。

    適切なダイレクトリクルーティングの媒体を選ぶ

    媒体選定はダイレクトリクルーティングの成否を左右する重要なポイントです。媒体によって登録者の属性や活動状況が異なり、例えばエンジニア向け、若手中心、ハイクラス特化型など特色があります。

    導入前にはアクティブユーザー数や検索条件の使いやすさ、送信予約機能の有無なども確認しましょう。事前にデモ画面を見て、自社要件に合う人材がどれくらい登録されているかを調べることで、無駄な投資を防げます。

    候補者を探す

    求める人材像が定まったら、媒体の検索機能を活用して候補者を絞り込んでいきます。媒体ごとに検索条件の精度や使い勝手が異なるため、各サービスの特性を把握しておくことが重要です。

    例えば、除外ワードや最終ログイン日でフィルターをかけることで、より確度の高い候補者をリストアップできます。スカウトを送る母集団が足りない場合は、採用要件を見直す、または媒体そのものの再検討も必要です。

    スカウト文面を作成して、候補者に送信する

    スカウトメールは、多数の企業から送られてくる中で候補者に読まれるために、個別性と説得力が求められます。テンプレートをそのまま使うのではなく、候補者の経歴に触れ、自社とのマッチポイントや魅力を具体的に伝えることが重要です。

    ミスや誤送信があると、企業の信頼を大きく損ねるため、送信前のチェックも欠かせません。また、送信予約機能の活用や文面のA/Bテストなどで、開封率・返信率の向上も狙えます。

    実際に面談や面接を行う

    スカウト後に候補者と接点を持つ際は、いきなり本選考に進むのではなく、まずはカジュアル面談などで互いの理解を深めることが有効です。転職潜在層を含む候補者が多いため、企業の雰囲気や働き方を丁寧に伝え、魅力付けを行うことが重要です。

    また、面談後のフィードバックをもとに、ターゲット像や文面の改善につなげていくことも、採用成功率を高めるポイントとなります。

    KPIなどを設定して成果を把握して、改善する

    ダイレクトリクルーティングは、単発で完結する施策ではありません。スカウトの開封率や返信率、面談通過率などをKPIとして定期的に振り返り、どの層へのアプローチが有効だったかを分析する必要があります。

    PDCAを回すことで、スカウト文面や検索条件の見直しが可能となり、継続的に精度を高めていくことができます。感覚に頼るのではなく、数値に基づいた改善を繰り返すことで、採用効率が着実に向上していきます。

    導入にはどの程度の費用がかかるのか、料金体系はどうなっているのか気になる方も多いでしょう。ここでは、費用に関する基礎知識を解説します。

    平均的な費用

    ダイレクトリクルーティングにかかる費用は、利用するサービスの種類や契約形態により異なりますが、一般的な初期費用型プランでは40〜75万円程度、成功報酬型では1名あたり35〜40万円が相場です。

    サービスによってはオプション費用やスカウト通数制限もあるため、総額を見積もる際は注意が必要です。

    料金形態

    ダイレクトリクルーティングの料金形態は、大きく分けて「成功報酬型」と「定額制(初期費用型)」の2つです。成功報酬型は採用が確定した時点で1名あたり35〜40万円の料金が発生するのが一般的で、OfferBoxやOpenWorkなどが該当します。

    一方、定額制では、利用期間や採用枠に応じて初期費用として40万円〜75万円程度がかかり、dodaキャンパスやキミスカなどのプランがこれに当たります。採用人数や活用頻度に応じて、最適な料金形態を選択することが重要です。

    導入を成功させるためには、事前の準備と社内体制の整備が不可欠です。ここでは、導入時に意識すべきポイントについて解説します。

    自社の採用課題を明確にする

    ダイレクトリクルーティングを導入する際は、まず自社の採用課題を整理することが不可欠です。

    例えば、「応募数はあるが自社のカルチャーに合う人材が見つからない」「競合に人材を取られてしまう」などの課題がある場合、ピンポイントで人材にアプローチできるこの手法が有効です。

    一方で、単に採用人数を増やしたいだけであれば、求人広告の強化など他手法でも解決可能なケースがあります。導入前に本質的な課題を洗い出し、適切な手段かどうかを見極めることが重要です。

    自社の魅力を全社をあげて最大限に伝える

    ダイレクトリクルーティングでは、企業側から能動的にアプローチするため、求職者に「ここで働きたい」と思わせる魅力の発信が欠かせません。そのためには、経営陣や現場社員の協力が不可欠です。

    社員インタビューやリアルな職場の様子を伝えるコンテンツ、代表者の思いを載せたスカウト文面など、企業の人間味が伝わる仕掛けが効果を発揮します。人事担当者だけでなく、会社全体で採用活動に関わる姿勢が、候補者の心を動かすきっかけとなるでしょう。

    SNSやITツールを活用する

    現代の採用活動において、SNSやITツールの活用は不可欠です。企業アカウントを通じて情報を発信することで、応募意欲のある層だけでなく、潜在層にも企業の魅力を届けることができます。

    特にTwitterやLinkedInなど、ビジネスに適したSNSでは、職種や興味関心ごとにターゲットを絞った発信が可能です。さらに、拡散力のあるSNSは企業の知名度向上にも寄与します。日常的な更新を通じて、候補者との信頼関係を築くことが重要です。

    長期的な活動として取り組む

    ダイレクトリクルーティングは、導入すればすぐに成果が出る即効性のある手法ではありません。候補者との信頼関係を築き、企業の魅力を理解してもらうには一定の時間が必要です。

    そのため、「短期で結果を出す」のではなく、「継続的に成果を積み上げる」という視点で取り組むことが求められます。

    候補者に合わせた丁寧な対応や地道な運用が、最終的に良質な採用結果へとつながります。焦らずPDCAを回しながら、着実に戦略を進化させましょう。

    専任の役割を設置する

    ダイレクトリクルーティングは、媒体の選定から候補者の検索、スカウト文面の作成、データ分析に至るまで、多くの専門的な業務をともないます。そのため、他業務と兼任する形では十分な成果が得られにくく、専任の担当者を設置することが望まれます。

    専任者がいることで運用の質が安定し、ノウハウの蓄積や改善もスムーズに進みます。また、専任を置くことが難しい場合には、専門業者に支援を依頼しながら社内に知見を取り入れる方法も有効です。

    この記事では、近年大きな注目を集めている採用手法である、ダイレクトリクルーティングについて解説しました。ダイレクトリクルーティングのメリットやデメリット、実際の流れについての理解を深め、効果的な採用活動にぜひご活用ください。

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