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新卒のエンジニア採用で聞くべき面接質問集!評価ポイントも解説

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目次

    新卒のエンジニア採用では、「どんな質問をすれば学生の本質が分かるのか?」「技術力をどう見極めればいいのか?」と悩む採用担当者は少なくありません。特に非エンジニアの担当者にとっては、質問づくりや評価基準の設定が難しく、面接のたびに不安を感じることもあるでしょう。

    こちらの記事では、面接前の準備、「資質」「スキル」「技術以外」で分類した質問例、評価ポイント、学生の本音を引き出すための伝え方、そして自社の魅力を伝えるコツまで、面接に必要な情報を網羅的に解説します。

    「どんな質問をすればいいか分からない」という方は、ぜひこの記事を参考に、より効果的な面接を行っていきましょう。

    新卒エンジニア採用では、質問内容によって候補者の本質的な資質や適性を見極められるかが大きく左右されます。ここでは、面接質問がなぜ重要なのか、その背景と目的について解説します。

    採用ミスマッチを防げる大事な役割であるため

    面接質問は、採用ミスマッチを防ぐための重要な手段です。質問を通じて候補者の適性や考え方を見極められますが、準備や体制が整っていないと正しい判断ができません。

    例えば、中途採用を始めたばかりで面接の基礎知識が不足している場合や、どの観点で評価するかを事前に決めていない場合、面接官ごとに判断基準がばらつき、評価が属人化してしまいます。また、技術面を正確に判断できる人物を同席させないと、スキルや実務力を正しく評価できません。

    このような状態では、自社に合う人材を見逃したり、逆にミスマッチ人材を採用してしまうリスクが高まります。そのため、採用面接では明確な評価基準と質問設計を行い、複数の視点から候補者を公平に見極めることが欠かせません。

    自社が求めるエンジニア像が含まれているため

    エンジニア採用では、現場エンジニアを巻き込みながら「自社が求めるエンジニア像」を明確にすることが欠かせません。特に、採用担当者が技術職の経験を持たない場合、現場を理解するエンジニアの協力は必須です。

    求める人物像が曖昧なままだと、面接官の間で認識がずれ、質問の意図や評価基準が統一されず、候補者の判断にばらつきが生じます。また、採用に関わる人数が多いほど、情報共有や認識のすり合わせに時間がかかり、採用活動全体の停滞を招く恐れがあります。

    だからこそ、事前に求める人物像を具体化し、チーム全体で共有しておくことが大切です。エンジニア採用は「どんな人が活躍できるか」を正しく定義し、その像に沿った質問を設計することから始まります。

    明確な共通認識を持つことで、採用精度が向上し、ミスマッチの防止にもつながるでしょう。

    効果的な面接を行うためには、質問内容だけでなく、事前準備が欠かせません。ここでは、エンジニア採用面接を始める前に確認しておくべきポイントと、準備の具体的な進め方について解説します。

    エンジニアについての知識を積む

    エンジニア採用の面接では、技術的な質問が多く含まれます。そのため、採用担当者がエンジニアリングに関する基本的な知識を理解しておくことが重要です。

    技術用語や開発工程、ツールの概要を把握しておくことで、候補者の回答をより正確に理解でき、対話もスムーズに進みます。

    また、候補者のスキルや経験を適切に見極めるためにも、ある程度の専門知識は欠かせません。具体的には、使用言語やフレームワーク、開発環境の特徴を知っておくと、回答の背景を正しく判断できます。

    採用ペルソナを確認する

    採用活動を円滑に進めるには、「どんな人物を採用したいのか」を明確にしておく必要があります。採用ペルソナを設定することで、候補者の視点に立った採用戦略を立てやすくなり、面接時の評価基準にも一貫性を持たせることができます。

    ペルソナは採用チーム全体で共有し、認識を統一することが大切です。これにより、面接官ごとの評価のばらつきを防ぎ、公平で客観的な採用判断が可能になります。特に複数人が面接に関わる場合は、共通のペルソナをもとに候補者を見ることで、評価の信頼性が高まります。

    評価基準を明確化する

    採用ペルソナを定めたあとは、評価基準を明確にしましょう。まずは、任せたい業務や期待するパフォーマンスを具体化し、必要なスキルや経験を整理します。そのうえで、採用条件の優先順位を明確にし、「絶対に譲れない条件」と「あると望ましい条件」を区別することが大切です。

    例えば、採用基準を共有する際に背景まで説明しないと、ミスマッチが生じることがあります。単に「Javaの実務経験3年以上」と条件を出すのではなく、「仕様書を見て一人でコーディングできるスキルが必要」と目的を共有すべきです。

    また、技術重視のポジションなのに、コミュニケーション能力を重視しすぎて不採用にしてしまうケースもあります。こうしたすれ違いを防ぐため、評価項目のすり合わせと可視化が欠かせません。

    質問項目を作成する

    採用基準が固まったら、具体的な質問項目を設計します。候補者のスキルや経験を確認しながら、エピソードを深掘りできる内容を用意すると効果的です。質問内容は、業務適性や志向性を判断できるようにバランスを取ることが重要です。

    スキル面では、関わったプロジェクトの規模や使用技術、チーム体制、課題への対応方法などを聞くと、実務力を具体的に把握できます。また、顧客折衝の経験やリーダー経験についても確認し、どのような工夫をしていたかを尋ねると良いでしょう。

    志向性を把握するには、転職理由や今後のキャリアビジョン、やりがいを感じるポイントを質問します。これにより、候補者が技術志向かサービス志向かを見極められ、入社後のミスマッチ防止につながります。

    現場エンジニアからの協力を得る

    エンジニア採用では、現場のエンジニアの協力を得ることが欠かせません。技術的な判断や業務内容の理解は、実務に携わるエンジニアでなければ把握しきれない部分が多いためです。

    現場の協力を得ることで、採用ペルソナや評価基準の具体化が進み、面接での質問の質も向上します。特に、候補者のスキルや適性を評価する際には、エンジニア同士の会話によって本質的な部分を引き出せることがあります。

    また、現場エンジニアを面接に同席させることで、入社後に働く環境やプロジェクトのリアルな魅力を伝えることもできます。結果として、候補者との相互理解が深まり、採用成功率の向上にもつながるでしょう。

    新卒エンジニア面接では、質問の内容次第で候補者の考え方やスキルレベルを的確に把握できます。ここでは、資質・スキル・技術以外の3軸で整理した具体的な質問例27選を紹介します。

    エンジニアの「資質」を見抜く質問例13選

    エンジニア採用においては、スキルだけでなく「どのような姿勢で仕事に向き合うか」を把握することが欠かせません。候補者の価値観・誠実さ・思考パターンを見極めるために有効な質問例を紹介します。

    なぜエンジニアになろうと思いましたか?

    この質問では、エンジニアという職業に対する考え方や動機を探ることができます。

    「自らの課題を解決するために技術を学んだ」「社会の効率化に貢献したい」など、理由の内容から志向性や価値観を把握できるでしょう。

    回答が企業理念や業務内容と近ければ、長期的な活躍が見込めます。一方で動機が曖昧な場合は、志望意欲が表面的である可能性もあります。

    やりがいを感じるときはどんなときですか?

    候補者の「仕事観」を知るための質問です。やりがいを感じるポイントが自社の仕事内容や社風と一致していれば、高いモチベーションを維持できる可能性があります。

    また、自分のやりがいを言語化できる候補者は、自己理解が深く、課題に対して主体的に行動できるタイプだといえます。逆に、曖昧な回答しか得られない場合は、業務適性を慎重に見極める必要があります。

    モチベーションが下がったときはどんなときですか?

    この質問では、候補者がどんな状況でネガティブな感情を抱き、どのように立て直すのかを確認します。ストレス耐性や感情の自己管理力を把握できるため、チームで働くうえでの安定性を判断できます。

    「落ち込んだ際にどう行動したか」まで掘り下げることで、課題解決への姿勢や自己成長への意識も見えてきます。

    将来的なキャリアプランを教えてください

    候補者のキャリアパスを知ることで、自社がその実現を支援できるかを判断します。エンジニアは専門性が高く、将来の目標が人によって大きく異なる職種です。

    もし候補者が描くキャリアを自社で実現できない場合、入社後のギャップから早期離職につながる恐れもあります。逆に、独立を視野に入れている候補者でも、将来的な業務委託などで関係を続けられるケースもあるため、柔軟な視点で検討しましょう。

    弊社への志望動機を教えてください

    志望動機を聞くことで、候補者が自社の理念やサービスをどの程度理解しているかを測ることができます。明確な理由や企業研究の成果が見られれば、入社意欲の高さを評価できます。

    一方で、キャリアプランや価値観と自社の方向性が一致していない場合、早期離職やモチベーション低下のリスクがあるため、慎重に見極めることが大切です。

    自己PRをお願いします

    自己PRでは、候補者の強みと実績を確認します。どのような課題に対してどのような行動をとり、どんな成果を出したのかを聞くと、再現性のあるスキルかどうかを判断できます。

    また、具体的な数値や成果を挙げられる候補者は、客観的に自己分析ができている傾向があります。

    あなたは周りの人からどのような人物だと言われますか?

    他者からの評価を問うことで、候補者が客観的に自分を理解しているかを確認できます。的確な回答ができる人は、自己分析力やコミュニケーション力が高いといえます。

    また、この質問は人柄の把握にも有効で、チーム内での協調性を見極めるヒントにもなります。

    自分がしたミスに誰も気付いていないとき、あなたはどうしますか?

    ミスへの対応は、誠実さや責任感を測る質問です。自ら報告し、解決策を考えられる候補者は信頼性が高く、トラブル時にも冷静に対応できるタイプといえます。

    実際の経験を交えて話してもらうと、問題解決力や再発防止への意識まで確認できます。

    あなたが目指すエンジニア像を教えてください

    どのようなエンジニアになりたいかを問うことで、成長意欲や方向性を把握できます。回答の背景にあるエピソードを掘り下げることで、価値観や強みをより具体的に理解できるでしょう。

    自社の理想像と一致していれば、長期的な定着や成長が期待できます。

    周りの人に助けてもらった経験はありますか?

    この質問は、候補者が困難に直面した際にどのように他者を頼るかを確認するものです。適切なタイミングで支援を求められる人は、チームプレーに向いているといえます。

    一方、他者に頼れない傾向が強い場合は、課題を抱え込み業務に支障をきたす可能性があるため、協調性や柔軟性を見極める判断材料になります。

    5年後、10年後の自分はどう在りたいですか?

    将来像を具体的に描けているかを確認することで、キャリア志向やビジョンの明確さを把握できます。目標設定が現実的であるほど、計画性や継続力を評価できます。

    また、業界の変化をどのように見据えているかを聞くと、先を読む力や柔軟な思考も見えてきます。

    あなたの趣味を教えてください

    趣味を聞くことで、候補者の人柄やストレス耐性を知ることができます。趣味がある人は、気分転換やモチベーション維持が得意な傾向があります。

    また、雑談要素を含むため緊張がほぐれやすく、自然体での受け答えから素の性格を把握することもできます。

    あなたの長所と短所を教えてください

    長所と短所を問うことで、自己分析力や成長意欲を確認できます。自分の得意・不得意を把握している人は、組織の中で自分の役割を理解し、改善に向けて努力できる傾向があります。

    さらに、長所と短所を具体的な行動やエピソードと結びつけて話せる場合は、再現性のある実務力を持つ人材として高く評価できるでしょう。

    エンジニアの「スキル」を見抜く質問例10選

    エンジニア採用において、スキルを見抜く質問は実務力・思考力・対応力を判断するために欠かせません。候補者の経験や課題対応力、技術への姿勢を把握するのに効果的な質問例を紹介します。

    チームで業務した経験はありますか?

    この質問では、候補者の協調性やコミュニケーション能力を見極められます。フリーランスや個人での開発経験が長い場合、チームでの連携に慣れていないこともあるため、過去のチーム業務の有無や関わり方を確認しましょう。

    チーム経験が浅い場合でも、他者と協力して課題を進める姿勢や報連相の意識があるかを見れば、今後の成長の見込みを判断できます。

    失敗した経験はありますか?また、どのように対処しましたか?

    失敗経験を尋ねることで、トラブル発生時の対応力や問題解決力を把握できます。誰しも失敗を経験するものですが、重要なのは「なぜ失敗したのか」「その後どう行動したのか」という点です。

    失敗を学びに変え、次の業務に活かしているかどうかを見ることで、成長意欲やマネジメント適性も確認できます。

    困難な課題をどのように解決しましたか?

    課題解決力を判断する質問です。候補者がどのような課題に直面し、どんな方法で解決したのかを具体的に聞くと、技術力や分析力、粘り強さを見極められます。

    さらに、課題を解決したあとに改善点を見出せたかを尋ねることで、向上心や自己成長への意識も把握できます。

    これまでの経験を弊社でどのように活用できますか?

    候補者が自社の業務内容を正しく理解しているかを確認できる質問です。過去の経験を具体的にどの場面で生かせるかを説明できる人は、即戦力として活躍できる可能性が高いといえます。

    また、業務理解が浅い場合には、自社の仕事内容に対する理解不足が浮き彫りになるため、採用判断の重要な指標となります。

    弊社の課題をどのように解決できますか?

    自社の課題を率直に提示し、候補者の提案力や思考力を確認します。課題に対してどのようなアプローチを取るかを問うことで、技術的な知識に加え、プレゼンテーション力や能動性も見抜けます。

    積極的に意見を出すタイプの候補者は、入社後も自発的に改善提案を行う姿勢が期待できるでしょう。

    いま身につけようと勉強している知識やスキルはありますか?

    IT業界は変化が早く、継続的な学習姿勢が不可欠です。この質問では、候補者の成長意欲や情報収集力を見極められます。

    現時点でスキルが高くなくても、学ぶ姿勢が強い人材は今後の成長が見込めます。反対に、現状維持志向が強い場合は、将来的なスキル習得に消極的な可能性があります。

    判断に迷ったときはどのように対処しましたか?

    業務上で判断が難しい局面に直面した際の対応を問う質問です。自ら考えて行動したのか、上司や同僚に相談したのかによって、協調性や自立性を見極められます。

    自分で解決しようとする姿勢は責任感を示し、他者を頼る判断ができる人は報連相の意識が高いといえます。自社の組織体制やレベルに合うタイプを見極めるのがポイントです。

    いままでで最も権限を与えられた経験を教えてください

    この質問では、候補者がどの範囲の意思決定を任されていたかを確認できます。任された仕事の規模や内容から、信頼度や実務遂行力を測れます。

    また、意思決定を行った際の判断理由やプロセスを深掘りすることで、責任感やリーダーシップの傾向も把握できるでしょう。

    顧客からクレームを受けたとき、どのように対応しますか?

    クレーム対応力を問う質問です。エンジニアは納期や仕様などで顧客対応が発生することも多く、その際の冷静な判断力や対人コミュニケーション力が重要です。

    実際の対応経験を聞けば、状況判断力やストレス耐性、人間関係の構築力まで確認できます。

    リーダー経験があれば教えてください

    リーダー経験を問うことで、チームマネジメント力やコミュニケーション力を確認できます。どの規模のチームを率いていたのか、課題発生時にどのような対応を取ったのかを具体的に聞きましょう。

    メンバーをまとめる力やスケジュール管理、課題解決のための行動など、リーダーとしての資質を見抜くために有効な質問です。

    技術質問以外で聞くべき質問4選

    エンジニア採用の面接では、技術力だけでなく、働き方の希望や企業理解の深さなども確認することが重要です。入社後のミスマッチを防ぎ、候補者の意欲や価値観を把握するために効果的な質問を紹介します。

    勤務時間や勤務形態など、希望する働き方はありますか?

    エンジニア職は、開発スケジュールやシステムトラブルへの対応などで、休日や夜間に業務が発生する場合があります。システムのリリースや更新を休日に行うこともあるため、勤務時間が一定でないケースも少なくありません。

    この質問を通して、候補者がどのような勤務スタイルを望んでいるのかを確認し、自社の勤務体系との相性を見極めましょう。希望と実情にギャップがある場合、早期離職やモチベーション低下の原因になりかねません。入社前に働き方の希望をすり合わせておくことが大切です。

    他社の選考状況を教えていただけますか?

    この質問では、候補者の転職活動の進行状況や志望の方向性を把握できます。多くの候補者は複数の企業を並行して受けているため、他社の選考状況を知ることで、志望職種や業界への一貫性、他社での評価傾向などを推測することができます。

    また、自社以外の選考を受けていない場合は、自社を第一志望として考えている可能性が高いといえます。

    弊社の〇〇というサービスについてどう思いますか?

    自社のサービスやプロダクトについての質問は、候補者がどれだけ企業研究を行っているかを確認するのに役立ちます。サービスの内容を理解したうえで、改善点や提案を挙げられる候補者は、分析力や課題解決能力を備えているといえるでしょう。

    また、具体的な意見を持っている人ほど、自社の事業やミッションに関心を持っている可能性が高く、入社後の貢献度にも期待が持てます。

    弊社に入社したらやってみたい仕事はありますか?

    この質問では、候補者の興味関心やキャリア志向を把握できます。どのような業務に挑戦したいのかを聞くことで、自社のポジションや業務内容とマッチしているかを判断できます。

    候補者が明確なビジョンを持っている場合は、目標意識が高く、成長意欲も強いことがうかがえます。逆に、やりたいことが曖昧な場合は、入社後にギャップを感じるリスクがあるため、配属先の調整やフォロー体制を検討するきっかけにもなります。

    質問を通じて得た回答をどのように評価するかは、採用の成否を分ける重要な要素です。ここでは、面接で注目すべきエンジニア志望者の評価ポイントを3つに絞って解説します。

    自己分析がしっかりされているかを見る

    候補者が自分の仕事をどのように理解しているかを確認することは、主体的に働ける人材を見極めるうえで重要です。単に指示された業務をこなすだけなのか、それとも背景を踏まえて自発的に行動しているのかによって、業務への姿勢が大きく異なります。

    たとえば「プログラミングで気をつけていることは?」と質問した際、「上司に言われたから」ではなく、「納期に間に合わせるためコードを二重チェックしている」といった回答が返ってくる候補者は、仕事の目的を理解したうえで行動できているといえます。

    また、転職回数の多さを理由にマイナス評価するのは早計です。重要なのは「なぜ転職したのか」という理由です。表面的には不満のように聞こえても、「新しい領域に挑戦したい」「経験を積んでキャリアの幅を広げたい」といった前向きな意図があれば、成長意欲が高い人材として評価できます。理由や背景を丁寧に掘り下げることが大切です。

    技術習得の目的に注目する

    技術を学んでいること自体よりも、「なぜその技術を学んでいるのか」という目的を重視しましょう。学習の背景には、業務改善への意欲や将来的な目標が隠れている場合があります。

    たとえば「最近Pythonを学んでいます」と答える候補者に対し、「なぜPythonなのか」と尋ねることで本質を見抜けます。「ビッグデータ分析のスキルを高めたい」など、学びの先に目的がある場合は、技術を実践に結びつけられる優秀な人材と判断できます。

    一方で、「流行っているから」や「なんとなくスキルを増やしたいから」といった理由は、目的意識が曖昧な証拠です。技術習得をゴールにせず、その先にある「何を実現したいのか」を問うことで、真の成長意欲を見極められます。

    世の中への関心度を確認する

    エンジニアとして長く活躍するには、技術だけでなく社会や業界の動向にも関心を持ち続けることが欠かせません。そのため、時事ネタや業界ニュースを交えた質問で、世の中の変化への意識を探るのが効果的です。

    たとえば「最近話題のニュースについてどう思いますか?」や「もし金融系のシステム開発を担当するとしたら何に注意しますか?」といった質問を通じて、情報感度やリスク意識、業務への柔軟な対応力を見極められます。

    また、「スケジュール変更ができない案件に直面したとき、どう対応しますか?」「納品遅れが慢性的に起きている現場では何が問題だと思いますか?」といった問いを投げかけることで、候補者の課題分析力や実務への取り組み姿勢も確認できます。

    せっかく良い質問を用意しても、伝え方を誤ると学生の本音を引き出すことはできません。ここでは、面接時に学生が安心して自分の考えを話せるようにするための質問の伝え方を解説します。

    学生一人ひとりにあわせた動機づけを行う

    候補者の本音を引き出すためには、相手の価値観や志向性に合わせた動機づけが不可欠です。エンジニアと一口にいっても、転職や就職で重視するポイントは人それぞれ異なります。そのため、画一的なアピールや説明をしてしまうと、相手の心に響かず、意欲を高める機会を逃してしまうおそれがあります。

    まずは、候補者が転職によって「何を実現したいのか」「どのような環境で働きたいのか」を丁寧にヒアリングしましょう。そのうえで、自社が持つ魅力や提供できる価値のうち、候補者の考えに合致する部分を中心に伝えることが大切です。

    さらに、面接で得られた候補者の志向性やモチベーション要因は、面接官個人の理解にとどめず、採用チーム全体で共有することが重要です。チーム内で情報を共有することで、次の選考段階でも一貫したコミュニケーションが取れ、候補者にとって納得度の高い採用プロセスを設計できます。

    現場エンジニアとの面談のセッティング

    人事担当者だけでエンジニア面接を完結させると、技術面の理解や評価の精度が不足することがあります。特に非エンジニアの担当者の場合、候補者の技術スキルや回答の水準を正確に判断することは容易ではありません。

    そのため、面接には可能な限り現場のエンジニアをアサインすることが重要です。実務経験のあるエンジニアが同席することで、履歴書だけではわからないスキルや実務対応力を具体的に深掘りできるほか、候補者の専門性に即した質問が行えます。もし同席が難しい場合でも、別途オンライン面談や個別セッションの時間を設けるなど、候補者と現場をつなぐ機会を確保するようにしましょう。

    また、エンジニア志望の学生や求職者は「どんな技術が学べるか」「どの領域に挑戦できるか」といった観点を重視します。現場エンジニアが面談に関わることで、業務内容を具体的に伝えられ、キャリア形成のイメージを明確に持ってもらえるため、結果的に動機づけにもつながります。

    面接は学生を評価するだけでなく、自社を魅力的に伝える場でもあります。ここでは、エンジニア志望者に響く自社の魅力を効果的に伝えるための3つのポイントを解説します。

    自社のビジョンやミッションを伝える

    面接では、まず自社のビジョンやミッションを明確に伝え、候補者と価値観や目標をすり合わせることが重要です。企業の理念に共感できるかどうかは、入社後のモチベーションや定着率に大きく関わります。

    特にエンジニア採用では、「どんな社会課題を解決したいのか」「技術を通じてどんな価値を生み出したいのか」といったビジョンに共鳴できるかが、候補者にとって大きな判断基準になります。自社が目指す方向性を丁寧に説明し、候補者自身のキャリア観と重ねてもらえるように意識しましょう。

    ビジョンやミッションは、企業理念の共有にとどまらず、「どんな人と働きたいか」「どんな姿勢を大切にしているか」という価値観を伝える機会でもあります。理念への共感を軸に、企業と候補者双方のミスマッチを防ぐことができます。

    自社のカルチャーや雰囲気を伝える

    企業文化やチームの雰囲気を伝えることで、候補者が入社後の働き方をより具体的にイメージできます。特にエンジニア職はチーム開発が多いため、チーム体制やコミュニケーション方法、仕事の進め方などを具体的に紹介することが効果的です。

    例えば、「チーム全体でコードレビューを行っている」「Slackで日常的に技術共有をしている」など、リアルな働き方のイメージを伝えると、候補者は自分がその環境で働く姿を思い描きやすくなります。社員同士の協力体制や仕事を楽しむ雰囲気など、日常のエピソードを交えるのも有効です。

    また、エンジニアにとって柔軟な働き方は大きな魅力です。リモートワークやフレックスタイム制、開発環境の自由度など、自社が導入している働きやすい制度があれば積極的に伝えましょう。

    技術的なチャレンジややりがいを伝える

    エンジニアが特に関心を持つのが、技術的な挑戦や成長機会です。そのため、自社の技術的優位性や取り組んでいる開発テーマ、導入している最新技術などを具体的に伝えることが大切です。

    例えば、「業界で初めて〇〇技術を導入した」「大規模データ処理を伴うプロジェクトを推進している」などの具体的な事例は、候補者にとって挑戦意欲を刺激する材料になります。自社の課題解決に向けた技術的な取り組みを共有するのも、前向きな印象を与えます。

    さらに、あえて現状の課題を隠さず伝えることも有効です。「この領域はまだ改善の余地があり、あなたの経験を活かして一緒に取り組みたい」といった形で伝えると、候補者にとって成長できる職場として魅力的に映る可能性があります。

    この記事で紹介した質問項目を活用しながら、自社に最適なエンジニア人材を見極め、確実な採用につなげていきましょう!

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