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スタートアップのエンジニア採用戦略|課題や成功の秘訣、手法を解説

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目次

    「エンジニアを採用したいけど、どうしたらいいかわからない」と悩む採用担当者様必見! 本記事では、スタートアップがエンジニア採用を成功させるためのポイントを解説します。また、スタートアップがエンジニア採用で直面する課題やおすすめのエンジニア採用手法も解説しますので、参考にしてください。

    近年、IT技術の進展に伴い、エンジニアの需要は年々高まっています。一方で、供給が追いつかず、多くの企業が人材確保に苦戦しています。ここでは、エンジニア採用市場の最新動向や需給バランスの実情について解説します。

    エンジニアの需要は高いが、IT人材が足りていない  

    エンジニアの採用が難しくなっている背景には、深刻な人材不足があります。厚生労働省が2025年6月に公表したデータによると、情報処理・通信技術者の新規求人倍率は3.45倍にのぼり、全職種平均の2.02倍を大きく上回っています(※1)。これは新たに求人を出す企業数に対して、求職者の数が著しく少ないことを意味します。

    さらに経済産業省の調査では、2030年には最大で約79万人ものIT人材が不足する可能性が指摘されており、今後も需要と供給のギャップは拡大する見通しです(※2)。こうした背景のもと、企業間の獲得競争はますます激化しており、限られた優秀な人材を巡って、スピード感や魅力的な条件を持つ企業に採用が集中する傾向が強まっています。

    (※1)参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和7年6月分)について P.7

    (※2)参考:経済産業省「IT人材需給に関する調査 P.20

    エンジニアを抱えている企業が離職防止に努めている

    エンジニア不足が深刻化する中、各社は優秀な人材の流出を防ぐために待遇の改善や働きやすい環境づくりに力を入れています。その結果、エンジニアが転職に踏み切る理由が乏しくなり、採用市場に現れる人材の数が限られてしまっています。

    たとえ求めるスキルを持ったエンジニアが転職活動を始めたとしても、条件の整った大企業に集中しやすく、給与や制度面で劣りがちな中小企業・スタートアップにはなかなか応募が集まりません。このような状況では、求人を出すだけでは効果が薄く、採用につながりにくいのが現実です。

    優秀なエンジニアを確保するには、リファラル採用やダイレクトソーシングなど、主体的に候補者へアプローチする採用戦略を講じたり、スタートアップならではの魅力を求職者に伝えたりする必要があります。

    エンジニア不足について、政府も危機感を感じている

    IT人材の不足は、政府が国家的課題として対策を進めているほど深刻です。令和2年7月に策定された「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画(※3)」では、デジタル社会の実現に向けた人材確保が明記されました。

    改正時には新型コロナウイルスによるデジタル対応の遅れも指摘され、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進が一層求められるようになっています。

    こうした背景から、従来IT業界内で競争率が高かったエンジニア採用は、今後は他業界からの需要増により、さらに人材の奪い合いが激化すると見込まれます。

    (※3)参考:政府CIOポータル「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画

    スタートアップは柔軟な環境やスピード感が魅力ですが、人材獲得の面では多くの課題を抱えています。特に知名度や採用体制の不足は致命的なハードルになりがちです。ここでは、スタートアップが直面しやすい6つの課題について解説します。

    知名度がなく興味を持ってもらえない

    スタートアップ企業は大手に比べて知名度が低く、そもそも存在を知ってもらうこと自体が難しいという課題があります。求人サイトで募集を出しても、応募者の目に留まらないケースも少なくありません。

    国内には約2,000社ものスタートアップがあり、競争も激化しています。そのため、自社の特徴やビジョンを明確に打ち出し、他社との差別化を図ることが欠かせません。

    採用リソースが限られている

    成長過程にあるスタートアップでは、採用に割けるコストや人員が限られています。その結果、大手企業のように多額の広告出稿や採用イベントへの参加が難しく、求職者への露出が不足しがちです。十分な応募が集まらず、採用活動が長期化するケースも多く見られます。限られたリソースの中で効率的に母集団を形成する工夫が求められます。

    大企業に人材が取られてしまうことが多い

    エンジニアの有効求人倍率は約7倍と非常に高く、優秀な人材を確保するのはどの企業にとっても難題です。特にスタートアップは、大手企業と競合した際に事業実績や安定性、福利厚生などの条件面で不利になりやすい傾向があります。

    こうした中で採用競争に勝つには、「大手にはないチャレンジ環境」や「裁量の大きさ」など、スタートアップならではの魅力を明確に伝えることが重要です。

    専門分野における技術的な魅力が不足している

    特定の専門領域に強いエンジニアを求める場合、その分野の専門家から見て魅力的な技術課題や開発テーマを提示できないと採用が難航します。

    エンジニアはスキルアップや成長機会を重視する傾向が強く、挑戦的な技術テーマがない企業は敬遠されやすいのが現状です。スタートアップが競争力を保つには、学びや挑戦の機会を明確に示す必要があります。

    採用プロセスが整っていない

    急成長中のスタートアップでは、採用体制やプロセスが十分に整っていないことがあります。面接基準が統一されていなかったり、採用担当者の経験が不足していたりすることで、候補者に不安を与える場合もあります。

    その結果、せっかく出会った優秀な人材を逃してしまうことも少なくありません。採用活動を円滑に進めるためには、選考フローの整備と担当者教育が不可欠です。

    エンジニアの転職希望者の数が少ない

    IT投資の拡大やセキュリティ需要の高まりにより、エンジニアの需要は増加し続けています。

    一方で、経済産業省の試算ではエンジニア人口は2019年の約100万人をピークに減少し、将来的に40~80万人の規模で不足が生じると予測されています(※4)。

    限られた人材の中で転職顕在層は大手に集中しやすいため、スタートアップは潜在層へのアプローチや長期的な関係構築を意識した採用活動が求められます。

    (※4)参考:経済産業省「参考資料(IT人材育成の状況等について)

    限られたリソースの中でも、戦略的に採用を進めることで優秀なエンジニアを採用することは可能です。採用目的の明確化から魅力訴求まで、成功のカギは準備と発信にあります。ここでは、採用成功のための6つのポイントについて解説します。

    「なぜエンジニアを採用するのか」を明確にする

    採用活動を始める前に、まず「なぜエンジニアを採用するのか」という目的を明確にすることが重要です。自社の現状における課題を洗い出し、採用の必要性を整理することで、採用活動の方向性が定まります。

    例えば、即戦力として成果を出せる経験者を求めているのか、今後の成長を見据えてポテンシャル人材を育てたいのかによって、求める人物像や採用手法は大きく異なります。課題と目的を明確にすることが、採用成功の第一歩です。

    社内の現状を踏まえ、求める人物像や採用目標人数を決定する

    採用活動は企業全体の戦略と密接に関わるため、まずは社内の現状を正確に把握することが欠かせません。事業計画や既存人員のスキル、リソース配分を可視化した上で、どのポジションにどの程度の人材が必要かを明確にします。

    スタートアップはフェーズごとに採用戦略が変わるため、自社が今どの段階にあるのか、今後どの規模を目指すのかを踏まえて採用目標を設定することが大切です。また、採用担当者間で求める人物像を共有し、選考基準に一貫性を持たせることでスムーズな採用が可能になります。

    必要な技術領域・経験レベルの定義

    採用基準を決定する際は、必要なスキルや経験を具体的に定義する必要があります。例えば、資格や経験年数などの客観的な条件だけでなく、チームでの協働を前提としたコミュニケーション力や主体性といった人物面も考慮しましょう。

    開発業務ではプロジェクトチームを組んで進めることが多いため、個々の能力に加え、チームワークを重視できる人材が望まれます。技術的にチームを牽引できる人や、成長意欲が高く協働を大切にする人など、妥協したくない条件を整理しておくと、ミスマッチを防ぎやすくなります。

    採用手法や採用プロセス・選考基準を具体的に設定する

    スタートアップは採用に割けるリソースが限られているため、効率的に進める仕組みづくりが欠かせません。採用プロセスや選考基準を明確にしないまま進めると、面接担当者によって評価基準がばらついたり、入社後にミスマッチが発生したりするリスクが高まります。

    まずは「どのような人材を採用したいのか」を明確にし、それに基づいて選考方法や評価項目を統一しましょう。さらに、公正で一貫した採用を実現するために、客観的な基準に基づいた評価体制を整えることが重要です。

    ミッションやビジョンといった企業理念を候補者に明確に伝え、共感を得ることも、スタートアップにおける採用成功の鍵となります。

    スタートアップ「ならでは」の魅力を伝える

    スタートアップが大手企業と差別化するためには、待遇や規模ではなく「スタートアップだからこそ得られる魅力」を発信することが重要です。特に裁量の大きさ、柔軟な働き方、技術面での自由度といった環境は、エンジニアにとって大きな魅力となります。

    裁量権と成長環境

    スタートアップでは、社員一人ひとりの意見や行動が事業成長に直結しやすく、責任のある業務を任される機会が多いのが特徴です。自身の提案がプロダクトやサービスに反映されるなど、成果を実感しやすい環境といえます。

    また、業務範囲が広いため、多様なスキルや経験を身につけやすく、成長機会に恵まれている点も強みです。こうした裁量の大きさやスキルアップの環境を具体的に示すことで、「成長したい」「挑戦したい」と考えるエンジニアに響く訴求が可能になります。

    リモートワークやフレックスタイム制などの柔軟に働ける環境

    スタートアップは組織規模が小さく、意思決定のスピードが速いため、柔軟な働き方を導入しやすいという利点があります。

    フルリモート勤務やフレックスタイム制、副業の容認、育児や介護との両立支援など、働く人のライフスタイルに合わせた制度を整えることで、働きやすさを重視するエンジニア層にアピールできます。

    さらに、柔軟な勤務環境は多様な人材を受け入れる基盤にもなり、結果として採用力の向上や社員の定着率アップにもつながります。

    技術選定の自由度

    スタートアップでは、開発環境や技術スタックの選定に裁量が与えられるケースが多く、エンジニアが主体的に新しい技術を導入できる点が大きな魅力です。自らの判断でツールやフレームワークを選び、効率的に開発を進める経験は、エンジニアとしての成長にも直結します。

    このように、技術面でも挑戦や創造性を発揮できる環境があることを発信することで、技術志向の高い人材からの関心を集めやすくなります。

    ミッション・ビジョンへの共感を大切にする

    スタートアップで働くエンジニアにとっては、企業文化との相性、すなわちカルチャーフィットが非常に重要です。スタートアップは少人数体制で開発を進めることが多く、変化が激しい環境の中で、業務負荷が高まることもあります。

    そうした状況でも、企業のビジョンやミッションに共感していれば、「企業の成長に貢献したい」という前向きな意欲で困難を乗り越えやすくなります。

    一方で、理念に共感できない場合は不満や反発が生まれ、早期離職につながるリスクもあります。エンジニアは市場価値が高いため、カルチャーフィットしないと感じるとすぐに転職を検討する傾向があります。

    そのため、採用段階でミッションやビジョンに共感できる人材を見極めることが、組織への定着や長期的な成長に直結します。

    エンジニアに注目される情報発信をする

    エンジニア採用においては、求人票や採用ページでの情報発信が重要な役割を果たします。特にエンジニア職は、開発環境や使用技術などの具体的情報が応募判断に直結するため、曖昧な内容ではミスマッチを招くおそれがあります。

    エンジニア目線で具体的な業務内容を記載する

    エンジニア職では、どのような技術を使い、どんな課題に取り組むのかを明確に示すことが重要です。業務範囲や期待される成果を具体的に記載することで、応募者は自身のスキルがどの程度マッチするかを判断できます。

    また、スタートアップ特有の戦略として、あえて現状の課題や改善点を開示するのも有効です。課題解決に挑戦したいと考えるエンジニアにとっては、むしろ魅力的に映る場合があります。

    さらに、開発言語やツール名などの固有名詞は、正確な表記を徹底することも大切です。専門用語の綴りや表記ミスは、エンジニアに「レベルの低い企業」と誤解されるリスクにつながります。求人内容は必ず現場エンジニアに確認してもらい、正確性を担保しましょう。

    働き方について記載する

    スタートアップでは、勤務スタイルや柔軟な働き方が大きな魅力となる場合があります。そのため、リモートワークの有無や勤務時間制度、副業・育児との両立支援などについて、具体的に明示することが大切です。

    働き方の情報を正確に伝えることで、応募者は自分のライフスタイルとの相性を判断しやすくなり、ミスマッチを防ぐことができます。

    エンジニア採用では、自社の状況に合った手法を選ぶことが重要です。従来の求人媒体に加え、リファラルやSNSなど柔軟な手段を組み合わせることで効率が高まります。ここでは、スタートアップにおすすめの採用手法6選を解説します。

    ダイレクトリクルーティング  

    ダイレクトリクルーティングとは、企業側から求職者へ直接アプローチする採用手法です。求人広告のように応募を待つのではなく、スカウトメールなどを通じて自社が求める人材に能動的にアプローチできます。候補者と直接コミュニケーションを取りながら関係を築けるため、応募意欲を高めやすいのが特徴です。

    また、企業側から発信するため、自社の知名度やブランド力に左右されにくい点も大きな利点です。認知拡大から関心喚起まで一貫して行えるため、スタートアップでも効果的な採用手法といえます。

    リファラル採用  

    リファラル採用は、自社の社員や関係者の紹介を通じて候補者を採用する方法で、ダイレクトリクルーティングの一種です。特にスタートアップやベンチャー企業の立ち上げ期では、信頼できる社員の人脈を活用して初期メンバーを集めるケースも多く見られます。

    現場で働く社員からの推薦を経て採用するため、企業文化との相性(カルチャーフィット)が高く、採用後の定着が期待できます。さらに、求人広告などに比べてコストを抑えられる点も魅力です。

    ソーシャルリクルーティング 

    ソーシャルリクルーティングとは、XやFacebook、InstagramといったSNSを活用して行う採用活動です。SNSは拡散力が高く、比較的低コストで幅広い層に情報を届けられるのが特徴です。

    また、自社アカウントでミッションやビジョン、日々の活動を発信することで、企業の雰囲気や価値観を伝えやすくなります。転職活動中の人だけでなく、まだ情報収集段階の潜在層にもアプローチできるため、将来的な応募母集団の形成にもつながります。

    インターンシップ採用

    インターンシップ採用とは、学生をインターン生として受け入れる、またはインターン経験を経て卒業後に正社員として採用する手法です。インターンシップは学生が在学中に仕事を体験できる制度であり、実務を通じて働くイメージを具体的に持てるようになります。

    学生は現場経験を通して成長の実感ややりがいを得られ、企業側も自社に合う人材を見極めやすくなります。インターン採用は、学生と企業が互いに成長し合うwin-winな関係を築ける点が大きな魅力です。

    人材紹介サービス  

    人材紹介サービスとは、採用を希望する企業が人材紹介会社に求人を依頼し、要件に合う人材を紹介してもらう仕組みの有料サービスです。正式には、厚生労働大臣から許可を受けた「有料職業紹介所」がこの役割を担います。

    企業は人材紹介会社と契約を結び、採用要件を伝えます。人材紹介会社は転職希望者の登録内容をもとに、適した企業を紹介します。企業と候補者が最終的に雇用契約を結ぶと、企業から紹介会社へ報酬が支払われる仕組みです。

    マッチングから選考サポートまで担うため、採用の効率化を図る手法として多くの企業で活用されています。

    採用代行サービス

    スタートアップやベンチャー企業では、専任の採用担当者がいなかったり、採用ノウハウが不足していたりするケースが多く見られます。そのような場合は、採用代行(RPO)の導入が有効です。

    採用代行サービスでは、自社の採用業務の一部または全体を専門業者に委託することで、採用リソースやノウハウの不足を補いながら効率的な採用を進められます。採用のプロが対応するため、限られたリソースの中でも質の高い採用活動を実現できます。

    スピード重視で採用を進めるスタートアップほど、採用計画や入社後フォローが後回しになりがちです。しかし長期的な定着を見据えた設計が欠かせません。ここでは、エンジニア採用で押さえておきたい注意点について解説します。

    採用計画を明確に設計する

    採用計画が曖昧なまま進むと、スタートアップでは限られたリソースの浪費やミスマッチの発生につながります。まずは、事業目標に沿って「どのポジションに」「どのスキルを持った人材を」「どの優先度で」採用するかを明確に定義しましょう。

    特にスタートアップでは、短期的な事業成長に直結するスキルセットを見極めることが重要です。また、採用条件を過剰に設定すると候補者の選択肢が狭まり、採用期間が長期化するリスクがあります。必須条件と補完可能な条件を切り分け、柔軟性をもって採用基準を設計することで、より幅広い人材にアプローチできます。

    さらに、スタートアップの強みを候補者に伝える工夫も欠かせません。大企業と比べてブランド力が弱いからこそ、「技術選定の自由度」「裁量権」「成長機会」など、自社ならではの魅力を明確に発信しましょう。その際、求人広告・公式サイト・SNSなど、すべてのチャネルでメッセージを統一することで、信頼性と一貫性を高められます。

    採用プロセスを迅速かつ効率的に進める

    採用プロセスが長引くと、他社に優秀な人材を取られてしまうリスクが高まります。スピード感が競争力の一つとなるスタートアップでは、候補者への連絡や面接調整を迅速に行い、採用全体をスムーズに進めることが求められます。

    ただし、スピードを優先しすぎると評価の精度が低下するおそれがあるため注意が必要です。評価項目や質問設計をあらかじめ明確にし、候補者の技術力だけでなく、チームとの相性や文化適応力も確認できる仕組みを整えましょう。

    少人数組織では一人の影響が大きいため、技術力とカルチャーフィットの両面をバランスよく見極めることが重要です。

    採用後のフォローを強化する

    採用は内定を出した時点で終わりではなく、入社後のフォローこそが本当のスタートです。スタートアップでは、採用後のオンボーディング体制が整っているかどうかが、成果を上げるスピードや定着率に直結します。

    新入社員にはプロジェクトの背景や目的、チーム内での役割を丁寧に共有し、早期に業務へ適応できる環境を整備しましょう。また、初期段階で積極的にコミュニケーションを取り、メンバーとの関係構築を促すことで、一体感を持って働けるようになります。こうしたフォロー体制を整えることで、採用活動の成果を最大化できます。

    スタートアップがエンジニア採用を成功させる上で重要なことは、「自社の魅力を正しく届けること」と「候補者に誤解なく評価されること」です。しかし現実には、限られたリソースの中で採用広報・母集団形成・選考プロセスの設計まで全てを担うのは簡単ではありません。そこで役立つのが、スタートアップ採用に強いワンキャリアのサービスです。

    ワンキャリアは企業の採用課題を可視化し、候補者の行動データをもとに「どんな情報が、誰に、どれだけ届いているのか」を明確にできる点が特長です。特にエンジニア採用では、技術スタックや開発環境、裁量の大きさといった「エンジニアが本当に知りたい情報」を的確に発信し、候補者が比較しやすい形式で届けることが重要です。

    ワンキャリアなら、企業紹介ページや特集記事を通じて、スタートアップが持つスピード感・成長機会・技術的挑戦を魅力的に伝えることができます。

    さらに、採用データの分析を通じて「どこで離脱が起きているか」「どの層に魅力が刺さっているのか」を把握し、採用活動の改善につなげることも可能です。スタートアップが限られた時間と予算の中で採用成果を最大化するために、ワンキャリアは強力なパートナーとなるはずです。

    最後に、スタートアップのエンジニア採用に関するよくある質問を3つご紹介します。このFAQを参考にしながら、スタートアップのエンジニア採用で取り入れるべきポイントを洗い出してみてください。

    大手と差別化して優秀なエンジニアに振り向いてもらうには?

    スタートアップが優秀なエンジニアに興味を持ってもらうためには、「大手にはない魅力」を言語化し、それを候補者の視点で適切に伝えることが欠かせません。特にエンジニアの中には、目に見える成長機会や技術的な挑戦の幅を重視する人も多く、年収や福利厚生だけでは判断しないことも多々あります。

    だからこそ、まずは自社がどのような技術を持ち、どの領域をどのスピードで開発しているのか、そしてエンジニアがどれだけ意思決定に関われるのかを具体的に伝える必要があります。

    スタートアップの強みは、事業の上流から深く関われる点や、サービスをゼロから作りあげる経験が得られる点です。こうした裁量権や技術選定の自由度、プロダクトの改善が直接ユーザーに届く実感などは、大手企業との差別化ポイントになります。また、自社のミッションや社会的インパクトを示し、「この会社で働く意味」を明確に示すことも効果的です。

    さらに、エンジニアは情報収集のために技術ブログや登壇資料を重視する傾向があります。採用広報として、開発プロセスや技術的な工夫、チームでの働き方などを積極的に発信していくことが、「技術に真剣な会社」という信頼につながり、結果的に優秀な人材との出会いに直結します。

    開発経験のない採用担当者がスキル評価を行うにはどうすればいい?

    スタートアップでは、採用担当者が必ずしも技術に詳しいわけではなく、スキル評価が難しいと感じるケースが多くあります。しかし、その課題は適切な仕組みづくりによって解消できます。

    まず重要なことは、スキルの評価を採用担当者一人で抱え込まないことです。現場エンジニアとの協力体制を構築し、「どの技術を、どの基準で評価するのか」という判断軸をあらかじめ整理しておくことが最初の一歩になります。

    具体的には、スキルマトリクスをつくり、技術領域ごとに「最低限求めるレベル」「入社後に成長すれば良いレベル」「プロフェッショナルとして求めるレベル」を分けておくと、個々の候補者を客観的に評価しやすくなります。また、技術課題やコーディングテストを導入することで、採用担当者が専門知識を持っていなくても評価の軸を一定に保てます。

    さらに、採用担当者は「技術理解ではなく、候補者のスタンスやコミュニケーション」を見極める役割を担うことで、現場との分担が明確になります。エンジニアはチームで働く職種のため、論理的思考力や協働力、課題解決への姿勢を採用担当者が評価できれば、選考の総合力は高まります。必要に応じて、外部のスキルアセスメントサービスを活用するのも効果的です。

    エンジニア採用の代行サービスはどこまで任せられる?

    エンジニア採用は専門性が高く、スタートアップが自社だけで進めるには負荷が大きい領域です。そのため、採用代行サービス(RPO)を活用する企業は増えています。代行サービスが担える範囲は広く、母集団形成から日程調整、スカウト送付、候補者とのコミュニケーション管理、選考プロセスの改善提案まで、一連の業務を包括的に任せることが可能です。

    特にエンジニア採用では、技術職向けのスカウト文面作成や候補者の志向性分析など、専門性の高い領域で代行サービスの価値が発揮されます。また、採用市場の相場や最新動向を熟知しているため、自社のフェーズに合わせた採用戦略を提案してもらえる点も大きなメリットです。

    ただし、「企業の魅力の言語化」や「最終的な採用判断」は外部には任せられない部分です。代行サービスは採用の実務を効率化する存在であり、候補者が感じるカルチャーや価値観の魅力は、企業自身が伝える必要があります。

    そのため、スタートアップが代行サービスを活用する際は、「どこまでを依頼し、どこからを自社で担うか」を明確に切り分けることが成功のカギになります。

    スタートアップのエンジニア採用は、大企業以上に戦略性が求められます。市場では慢性的なエンジニア不足が続き、候補者側の選択肢は年々増えています。だからこそ、企業は「なぜ今このフェーズでジョインする価値があるのか」を明確に伝え、限られた工数の中で確実に採用成功へつなげていく必要があります。

    本記事で紹介したように、採用のポイントは大きく「目的の明確化」「ターゲット定義」「魅力の言語化」「プロセス設計」「情報発信」に整理できます。特にスタートアップでは、採用活動そのものが企業のブランドを形づくる重要な要素です。開発環境や裁量の大きさ、事業成長のスピードといった価値を丁寧に伝えることで、候補者とのミスマッチを防ぎ、長く活躍する仲間を迎えることができます。

    エンジニア採用は難易度が高い分、正しく戦略を立てれば大きな成果につながる領域です。ぜひ本記事を参考に、自社に合った採用戦略を構築し、未来の事業成長を支えるエンジニアと出会ってください。

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