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一般的に新卒採用といえば、4年で大学を卒業している学部卒を採用するのが一般的です。 しかし科目によっては大学院にまで通って、院卒として就職活動をしている学生も中にはいます。 院卒の学生は母数こそ少ないものの、学部卒の学生より専門的な知識を持っていることが多く、現場で活躍できる可能性を秘めています。 この記事では企業が院卒を採用するメリットから、採用手法・注意点まで徹底的に解説していきます。
院卒とは
院卒とは、大学院を修了し、修士号または博士号を取得した人を指します。
大学院は、学部での学びをさらに深め、専門的な知識や研究能力を養う場です。
日本の大学院は、修士課程が2年間、博士課程が3年間以上とされており、院卒の学生はその期間にわたって特定の分野における研究や実践を積み重ねています。
彼らは、学術的な研究能力や専門知識を持ち、複雑な問題に対する解決策を見出すスキルを備えていることが多いです。
院卒の就活事情
院卒の就職活動は、学部卒とは異なる特徴を持っています。
まず、院卒の学生は専門性が高いため、特定の分野や業界でのニーズが高い一方で、一般的な新卒採用枠が少ない場合もあります。
そのため、院卒の学生は自らの専門性を活かせる企業や職種をターゲットにすることが多く、企業側も特定の専門知識を求める場合に院卒の学生を積極的に採用します。
また、院卒の学生の就職活動は、研究室や指導教員の推薦を通じた採用や、専門性を活かしたプロジェクトベースの採用など、学部卒とは異なる採用方法を取られることが多いです。
さらに、院卒の学生は、研究成果や学会発表を通じて自身の能力をアピールすることが多く、これが採用における重要なポイントとなります。
院卒と第二新卒との違い
第二新卒とは、一般的に新卒で就職した後、数年以内に転職を希望する若手社員を指します。
院卒の学生と第二新卒の違いは、まずそのキャリアパスにあります。
院卒の学生は、学業に専念し、専門性を高めた後に新卒として就職活動を行うのに対し、第二新卒は一度社会人経験を積んでから転職活動を行います。
このため、院卒の学生は新卒としての柔軟性と専門性を兼ね備えていることが多く、企業は彼らの新しい視点と深い専門知識を期待します。
一方、第二新卒は、既に社会人経験を持ち、即戦力としての期待が高いですが、専門性に関しては院卒の学生に劣る場合があります。
企業は、これらの違いを理解し、それぞれの強みを活かせる採用戦略を立てることが重要です。
企業が院卒を採用するメリット
企業が院卒を採用することには、さまざまなメリットがあります。
以下にその主なポイントを挙げて解説します。
専門的な知識を持っている
院卒の学生は、特定の分野において深い専門知識を持っています。
大学院での研究活動を通じて、理論的な知識だけでなく、実践的なスキルも身に付けています。
これにより、企業は即戦力となる人材を確保することができ、特に専門性が求められるプロジェクトや業務において、院卒の学生の知識が大いに役立ちます。
自身で大学院で研究を進めている場合には、最先端の知見を持っている場合もあり、自社の製品開発にスキルを活かして寄与してくれる可能性も十分にあります。
論理的思考力に優れている
大学院での研究活動は、問題解決に向けた論理的なアプローチを求められる場です。
院卒の学生は、データを分析し、仮説を立て、実証するというプロセスを繰り返すことで、論理的思考力を磨いています。
このスキルは、ビジネスにおいても非常に重要であり、複雑な課題に対しても効果的な解決策を見出すことが期待されます。
プレゼン力の高さが期待できる
研究成果を他者に伝える機会が多い院卒の学生は、プレゼンテーション能力が高いことが多いです。
学会発表や研究報告の場で培ったスキルは、企業内でのプレゼンテーションやクライアントへの説明など、さまざまなビジネスシーンで役立ちます。
明確で説得力のあるプレゼンテーションは、組織内外でのコミュニケーションを円滑にし、プロジェクトの成功に寄与します。
研究室とのパイプをつなげられる可能性がある
院卒の学生を採用することで、企業は大学や研究室とのつながりを強化することができます。
これにより、最新の研究成果や技術情報を得る機会が増え、共同研究や産学連携プロジェクトの推進にもつながります。
研究室とのパイプを持つことは、企業の技術力向上やイノベーションの促進に寄与するため、長期的な視点で見ても大きなメリットとなります。
院卒を採用するデメリット
企業が院卒を採用する際には、いくつかのデメリットも考慮する必要があります。
以下にその主なポイントを挙げて解説します。
社会人経験が学部卒より少ない
院卒の学生は同年代の学部卒の社員と比較して、社会人経験が少ないメリットがあります。
同級生が社会人として働いている裏で学業に専念しているため、年齢と比較してビジネスマンとしての知識が不足している可能性があります。
採用した学生を即戦力として現場に出したい企業や事業部では、育成までに時間がかかる可能性がありますので注意が必要です。
事前に院卒の学生に対するサポート体制を構築しておく必要があります。
年齢が理由で心理的な負担がかかる恐れがある
院卒の学生は、学部卒に比べて年齢が高くなることが一般的です。
このため、同じ職場で同期となる学部卒の社員よりも年齢が上であることに心理的な負担を感じる場合があります。
特に、若いチームの中で自分だけが年上であると感じることがストレスになる可能性があります。
このような状況を避けるためには、企業側の配慮やコミュニケーションが重要です。
学部卒に比べて人数が少ない
院卒の学生は、学部卒に比べて人数が少ないため、採用の選択肢が限られることがあります。
特に、特定の専門分野においては、適任者を見つけるのが難しくなることもあります。
業は、院卒の学生の採用を希望する場合、特定の大学や研究室との連携を強化し、優秀な人材を確保するための戦略を立てる必要があります。
また、採用後の育成プランをしっかりと構築することも重要です。
院卒向けの採用手法
院卒の学生を効果的に採用するためには、彼らの特性やニーズに合わせた採用手法を活用することが重要です。
以下に、院卒の学生向けの具体的な採用手法を紹介します。
新卒の人材紹介サービス
新卒の人材紹介サービスは、大学院生を含む新卒者に特化した人材紹介を行うサービスです。
これらのサービスは、企業が求めるスキルや特性に合った候補者を紹介してくれるため、効率的に院卒の学生を採用することができます。
専門的な知識やスキルを持った院卒の学生をターゲットにしたサービスを利用することで、適切な人材を迅速に見つけることが可能です。
自社の求める人物像に沿った学生を採用する際には、学生の特徴で絞り込めるサービスを活用することをおすすめします。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、企業が直接候補者にアプローチする手法です。
LinkedInなどのプロフェッショナルネットワークを活用して、特定のスキルや経験を持つ院卒の学生をターゲットに直接コンタクトを取り、採用活動を行います。
この方法は、特に専門性が高く、ニッチな分野の人材を探す際に有効です。
リファラル採用
リファラル採用は、既存の社員からの紹介を通じて人材を採用する手法です。
院卒の学生は専門的なネットワークを持っていることが多いため、社員が大学院時代の同級生や知り合いを紹介することで、優秀な院卒の学生を獲得できる可能性があります。
この方法は、紹介者が候補者のスキルや性格をよく知っているため、ミスマッチを減らす効果も期待できます。
院卒に特化した求人媒体の活用
院卒の学生をターゲットにした求人媒体を活用することも有効です。
これらの媒体は、大学院生や修士・博士課程修了者を対象にしているため、専門性の高い人材にアプローチしやすくなっています。
専門分野ごとの求人媒体を選ぶことで、よりターゲットを絞った採用活動が可能です。
大学院や研究室への求人出稿
大学院や研究室に直接求人を出稿することも、院卒の学生を採用するための効果的な手法です。
大学のキャリアセンターや研究室の教授を通じて求人情報を提供することで、学生に直接アプローチすることができます。
また、大学との関係を築くことで、長期的な人材確保の基盤を作ることができます。
院卒を採用する際の注意点
院卒の学生を採用する際には、彼らの特性を理解し、効果的に組織に迎え入れるための注意点があります。
以下にその主なポイントを解説します。
新卒向けの研修や教育は学部卒と同様に行う
院卒の学生は、学部卒よりも専門的な知識や研究経験を持っていますが、社会人としての基礎的なスキルやビジネスマナーは学部卒と同様に必要です。
そのため、新卒向けの研修や教育プログラムは、学部卒と同様に行うことが重要です。
これにより、院卒の学生は職場の文化や業務の進め方をスムーズに学ぶことができ、組織に早く適応することができます。
院卒だからといって社会人経験が必ずしもあるわけではありませんから、同時期に採用した学部生の新卒と同様のカリキュラムを用意しておくことが大切です。
選考過程で研究内容のヒアリングをする
院卒の学生は、専門的な研究を行ってきた経験があります。
そのため、選考過程では、彼らの研究内容について詳しくヒアリングを行うことが重要です。
研究内容を理解することで、候補者が持つ専門知識やスキルを把握でき、企業のニーズに合致するかどうかを判断する材料となります。
また、研究に対する情熱や取り組み方を見ることで、候補者の問題解決能力や独自性のある発想力があるかをチェックできます。
スキルを活かせるポジションに割り振る
院卒の学生を採用した後は、彼らの専門知識やスキルを最大限に活かせるポジションに割り振ることが重要です。
彼らの持つ専門的なスキルや経験を適切に活用することで、組織にとって大きな価値をもたらすことができます。
適材適所の配置を心がけることで、院卒の学生のモチベーションを高め、組織全体のパフォーマンス向上につなげることができます。
院卒採用はメリットが多いため積極的に採用しよう
院卒は学部卒と比較して母集団が少ないため、採用に注力している企業は現状少ないです。
しかし院卒は各自で研究を進めていることや、最先端の知識やスキルを身に着けていることからも、学部卒とは異なる活躍を見せてくれる可能性もあります。
採用することでより社内の活性化につながる可能性もありますので、是非積極的に院卒の学生を採用してみてください。

