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母集団形成とは?新卒採用と中途採用の違いや具体的な使い方を解説

母集団形成とは?新卒採用と中途採用の違いや具体的な使い方を解説

目次

    採用活動の土台となる「母集団形成」は、優秀な人材と出会うための第一歩です。ここではその基本的な意味や目的について解説します。

    母集団形成の意味

    母集団形成とは、企業が採用活動において自社に応募してもらうための求職者を集める取り組みのことを指します。

    ここでいう「母集団」とは、求人に対して実際に応募してきた求職者の集合体を意味し、企業にとっての候補者リストともいえます。優秀な人材を獲得するには、まず十分な数の応募者を集めることが前提となるため、この母集団形成は採用成功の土台となる重要なプロセスです。

    たとえば、広告媒体への掲載や企業説明会、SNSでの情報発信など、応募者との接点を増やすあらゆる施策が該当します。新卒・中途にかかわらず、採用の最初のステップである母集団形成をいかに戦略的に行うかが、結果として採用の質と量に直結します。

    母集団形成における新卒採用と中途採用との違い

    母集団形成は、新卒採用と中途採用でその考え方や手法が大きく異なります。両者の主な違いは、以下のとおりです。

    新卒採用中途採用
    募集目的将来を担う人材の育成欠員補充・即戦力の確保
    採用活動期間年単位の長期戦数週間〜数カ月の短期戦
    募集人数複数名〜100名単位少人数(約1〜15名)
    配属先入社後に決定する場合が多い応募時点で決まっている
    選考基準ポテンシャル重視スキル・経験重視
    選考プロセス書類・適性検査・面接など多段階書類と面接中心で比較的少ない
    研修体制内定後研修〜集合研修〜OJTOJTが中心で研修は最小限

    新卒採用は、企業の将来を担う若手人材を長期的に育成することが目的であり、大学生などに広く企業認知を促す必要があります。一方で中途採用は、欠員補充や即戦力の確保が主な目的で、求職者のスキルや経験とのマッチングが重視されます。

    また、新卒採用では、広く情報を届けてエントリー数を増やすことが重要である一方、中途採用ではマッチ度の高い層に直接アプローチし、精度の高い母集団を形成することが求められます。それぞれに最適な戦略設計が不可欠であることを覚えておきましょう。

    近年の採用市場は大きく変化しています。ここでは、母集団形成がなぜ今重要視されているのか、その背景や理由について解説します。

    人材獲得競争が激しくなった

    少子高齢化やデジタル領域の急成長などにより、採用市場では優秀な人材の確保が年々難しくなっています。特にIT人材や専門スキルを持つ人材の需要が高まり、企業間の人材獲得競争が過熱しています。

    そのため、単に求人を出して待つだけの受け身の姿勢では人材を確保できない時代になりました。企業は能動的にターゲット層へアプローチし、自社にマッチした応募者を確実に集める攻めの母集団形成が求められています。

    転職する人が増えてきた

    近年、キャリアに対する価値観が変化し、「1社に長く勤める」という考えから、「自分の成長につながる会社を選ぶ」姿勢へとシフトしています。

    この傾向により、転職者は自身の目標やライフスタイルに合った職場を積極的に探すようになり、企業側にもより高いレベルのマッチング精度が求められるようになりました。

    また、入社後にギャップを感じて早期退職するケースも増えており、採用時の情報の正確さや期待値のすり合わせが母集団形成段階から重要になっています。

    単に応募者数を増やすのではなく、自社が求める人物像に合致した層を的確に集める意識が、企業の採用成果を左右するポイントとなっています。

    戦略的な採用活動が求められるようになった

    かつては、新卒採用であれば「人数を確保すること」、中途採用であれば「空いたポジションを埋めること」が目的となっていました。しかし近年は、事業計画と人材戦略を密接に連携させる「戦略的採用」へとシフトしています。

    採用人数だけでなく、応募から選考通過、内定までの各フェーズにおけるKPIを設定し、データをもとに改善を図る動きが強まっています。

    これにより、母集団形成も「どれだけターゲット層を含んでいるか」「選考通過にどれだけつながっているか」が重視されるようになりました。戦略的な母集団形成は、採用効率を高めるだけでなく、企業の成長戦略を支える重要な要素となっています。

    母集団形成は単なる応募者集めではありません。ここでは、企業にとってどのようなメリットがあるのか、主なメリットについて解説します。

    企業の事業成長につながる

    戦略的な母集団形成により、経営戦略と合致する人材を計画的に採用できるようになります。

    求めるスキルや経験を明確にした上での採用は、単なる欠員補充にとどまらず、事業を牽(けん)引する中核人材の確保にもつながります。結果として、人材採用が企業の中長期的な成長を支える重要な要素です。

    採用にかかる手間とコストを削減できる

    あらかじめ自社にマッチする人物像を設定し、それに合った層を対象に母集団を形成することで、選考通過率が上がり、無駄な選考工程を減らすことができます。

    その結果、面接数や対応工数が最適化され、採用担当者の負担も軽減されます。全体として、採用活動にかかる時間やコストの効率化が実現します。

    ミスマッチを防ぎ、長く働く人を採用できる

    精度の高い母集団形成を行うことで、自社の求める価値観やスキルにマッチした人材を集めやすくなります。

    その結果、入社後のミスマッチを減らし、早期離職のリスクを抑えることが可能になります。定着率が高まることで、採用の効果が長期的に持続する好循環が生まれます。

    効果的な母集団形成には、段階的な取り組みが欠かせません。ここでは、計画から振り返りまでの具体的な流れについて解説します。

    1. 採用計画を立てる

    母集団形成を成功させるには、最初のステップとして「採用計画の立案」が非常に重要です。行き当たりばったりの採用では、数は集まっても企業が求める人材を確保できない可能性が高くなります。

    ここでは、採用計画を立てる際に押さえておくべき5つの要素について解説します。

    採用目的を明確にする

    採用活動のスタートは、「なぜ今この人材が必要なのか」を言語化することから始まります。たとえば、事業拡大のための人材増員なのか、退職にともなう欠員補充なのかによって、採用手法も変わってきます。

    また、「若手層の強化」「次世代リーダーの育成」「専門知識の獲得」など、目的が多岐にわたる場合もあります。採用の目的が曖昧なままでは、ミスマッチを引き起こす要因にもなりかねません。まずは、経営・現場双方の視点から採用の狙いを整理しましょう。

    ターゲット層を設定する

    採用目的を明確にしたら、次に必要なのはターゲット層の設定です。

    新卒採用であれば、「理系で探究心のある学生」や「チームで成果を出した経験がある学生」など、ポテンシャルに基づいた人物像を描きます。

    中途採用であれば、スキル・経験に加え、「前職での役割」「関わったプロジェクトの規模」なども要件として具体化するのが効果的です。現場の声も取り入れながら、リアルな人材ペルソナを設定しましょう。

    採用予定数を決定する

    次に、事業計画や人員構成を踏まえ、何名採用すべきかを明確にします。予定数を曖昧にすると、目標達成が困難になり、かえって非効率な採用活動になることもあります。

    たとえば、新卒であれば将来の人材育成計画を考慮し、中途であれば欠員人数や新規プロジェクトに必要な人員を整理しましょう。過去の採用実績や退職率などのデータを活用するのも有効です。

    母集団の目標値を設定する

    採用予定数をもとに、必要な応募者数(母集団の目標値)を逆算して設定します。

    たとえば「内定者5名」が目標なら、内定承諾率・選考通過率などをもとにして、「エントリー100名」「1次通過30名」などの目安を算出します。

    数値目標を明確にすることで、採用活動の進捗(しんちょく)を定量的に評価しやすくなります。また、多すぎると見極めが困難になり、少なすぎると採用失敗のリスクが高まるため、適正なボリュームを見極めることが重要です。

    採用スケジュールを組む

    最後に、採用活動全体のスケジュールを策定します。新卒採用の場合、エントリー開始や選考、内定出しの時期が例年似通っており、他社より出遅れると優秀な学生の確保が難しくなります。

    中途採用でも、緊急性の高いポジションほど早めの動き出しが求められます。各フェーズ(媒体選定、原稿作成、面接日程など)の所要期間を見積もり、全体を俯瞰(ふかん)したスケジュールを立てることが母集団形成の第一歩です。

    2. 母集団形成の適切な採用手法を選定する

    採用計画をもとに、どのような手法で母集団を形成するかを決めるフェーズです。求める人材像によって、適切なアプローチ方法は大きく異なります。

    たとえば、若年層の新卒学生をターゲットにするなら、合同説明会や就職ナビサイトの活用が効果的です。一方、特定スキルを持った中途人材を狙うなら、ダイレクトリクルーティングや専門エージェントの活用が有効です。

    近年ではSNSやオンラインセミナー、インターンシップなども手法の一部として注目されています。採用手法は多様化しており、限られた予算と期間のなかで、誰にどうリーチするかを見極めて、手法を組み合わせる設計力が求められます。

    3. 採用活動を実施する

    採用手法を決定したら、いよいよ実際の募集活動に入ります。この段階では、求人原稿の作成や媒体への掲載、説明会・面接の準備などを具体的に進めていきます。

    求人原稿においては、ターゲット層の関心を引く内容かつ、企業の魅力や求める人物像が的確に伝わる構成が重要です。採用ツールによっては、原稿内容によって応募者数が大きく左右されるため、表現や掲載情報には十分配慮する必要があります。

    また、実施中は応募数や応募者の属性、選考通過率などを適宜チェックし、リアルタイムでの調整も視野に入れることが成果を左右します。

    4. 採用活動の結果を分析し改善する

    採用活動は実施して終わりではありません。活動終了後には、どの採用手法が効果的だったか、どこに課題があったのかを分析し、次回に向けた改善策を立てることが求められます。

    たとえば、特定の媒体からの応募が多かったがマッチ率が低かった場合は、原稿の訴求内容を見直す必要がありますし、選考の歩留まりが悪かった場合は、選考基準やプロセスに改善の余地があるかもしれません。

    定量的なデータ(応募者数、通過率、内定率、辞退率など)をKPIとして設定・可視化し、振り返る体制を整えることで、次回以降の母集団形成の精度が高まり、より質の高い採用につながります。

    手法によって集まる人材の質も大きく異なります。ここでは、母集団形成に役立つ代表的な方法を12個ピックアップし、それぞれについて解説します。

    就職・転職サイトへの掲載

    就職・転職サイトを通じて、自社の採用情報を記載してもらうことは、母集団形成に効果的です。

    母集団形成において、まず重要となるのは「数」の確保です。就職・転職サイトに採用情報を掲載することで、多くの学生・求職者との接点を持つことができ、認知度向上に直結します。また、その場で企業へのエントリーもしやすくなっているため、エントリーの数を増やすにも適切な方法と言えます。

    なかでも「ワンキャリア」は、「学生が1年間で最も使う就職サイトランキング」で第2位に選ばれるなど、高い利用率を誇っています。さらに、「ワンキャリア」では、貴社の採用戦略に寄り添いながら、年間を通じた情報発信・認知獲得を支援するサービスを提供しています。

    ハローワークでの求人活動

    ハローワークは厚生労働省が管轄する公的機関で、無料で求人を掲載できる採用手段です。費用をかけずに幅広い層へアプローチできる点が魅力で、中小企業やスタートアップでも気軽に利用できます。

    助成金対象になる制度もあるため、活用すればコストを抑えた採用が可能です。ただし、利用者層が広いために自社にマッチしない応募が来るリスクもあります。

    メリットデメリット
    無料で掲載・採用が可能各種助成金の対象になる場合がある地域密着型の採用活動ができる中小企業でも利用しやすい公的機関なので安心感があるターゲット層が絞りづらくミスマッチが生じやすい採用までに時間がかかる場合がある求人情報の記載内容に制限がある原則、年齢条件を設けられないハローワークとのやり取りに手間がかかる

    求人情報誌への掲載

    駅やコンビニエンスストアに設置される求人情報誌は、気軽に手に取ってもらえる媒体として根強い効果があります。

    特に地域密着型の採用に向いており、地元の求職者を集める手段として有効です。ただし、掲載情報に制限があり、訴求力を持たせるには紙面構成に工夫が必要です。

    メリットデメリット
    地域密着型の採用に強い配布されるため接触率が高い比較検討されやすく応募意欲が高まる求人誌の担当者から表現のアドバイスがもらえる掲載枠が小さく、情報量に制限がある枠の大きさで掲載費が変動する発行から次号までの期間が長く、募集期間が短い発刊後の修正ができない

    合同説明会・学内ガイダンスの参加

    複数の企業が一堂に会する合同説明会は、知名度の低い企業が広く学生や求職者にアプローチできる機会です。

    学内ガイダンスでは、大学や専門学校の学生に直接接点を持つことが可能で、採用ブランディングにもつながります。ただし、他社と比較されやすく、自社の魅力を短時間で伝える準備が不可欠です。

    メリットデメリット
    認知度向上につながる多様な求職者層と接点を持てる会社の雰囲気や価値観を直接伝えられるブースでの対話により採用候補者の印象をつかみやすい大手企業に埋もれるリスクがある個別対応が難しく、浅いコミュニケーションになりがち来場者数にばらつきがあり、効果にムラがある

    人材紹介会社への依頼

    専門エージェントを介した採用は、時間や手間をかけずに条件に合う人材を紹介してもらえる手段です。

    非公開案件にも対応できるため、機密性の高い採用にも適しています。ただし、成功報酬型の手数料が高額になる傾向があり、コストとのバランスを見極める必要があります。

    メリットデメリット
    条件に合う人材を効率的に獲得できる採用ミスマッチのリスクを低減採用担当者の業務負担が軽減される非公開求人にも対応可能大量採用には不向き自社に採用ノウハウが残りづらい紹介対象となる人材が限られることもある成功報酬が高額な場合もある

    ダイレクトリクルーティングの実施

    企業がターゲット人材に直接アプローチするダイレクトリクルーティングは、より精度の高い母集団形成が可能です。

    潜在層に対するアプローチもできるため、中長期的な採用力を高める施策として有効です。定着までに時間と工数がかかる点には留意しましょう。

    メリットデメリット
    ターゲット人材に直接アプローチ可能採用コストを抑えられる潜在層にも接触できる採用ノウハウが社内に蓄積される工数が増え、業務負担が大きい導入初期はノウハウが不足しやすい即効性がなく、短期採用には向かない

    SNSリクルティーングの実施

    SNSリクルーティングは、X(旧Twitter)やInstagram、LinkedInなどを活用し、企業の情報を幅広い層に発信する方法です。求人情報だけでなく、職場の雰囲気や社員の声などを伝えることで、企業への親近感や信頼感を高めることができます。

    特に若年層との接点づくりに効果的です。ただし、継続的な運用が必要で、誤投稿へのリスク対応も求められます。

    メリットデメリット
    潜在層にも情報を届けられる採用コストを抑えられる自社の雰囲気や魅力を柔軟に発信できる応募以外の接点づくりに有効情報更新を継続する手間がかかるSNS利用者でない層には届かない炎上や誤発信などリスク管理が必要即効性に乏しく、長期的視点が必要

    インターンシップの実施

    学生に自社での実務を体験してもらうインターンシップは、早期から母集団形成につなげる有効な手法です。

    実際に職場に触れることで、企業理解や志望度の向上が期待でき、ミスマッチの低減にもつながります。実施時期や運営負荷には注意が必要です。

    メリットデメリット
    志望度の高い学生を早期に囲い込める実際の業務を通じて企業との相性を確認できる社風や仕事の内容を深く理解してもらえるミスマッチの低減につながる実施タイミングを誤ると集客しにくい企画・運営に人的コストがかかる本選考までの期間が空きすぎると離脱リスクあり

    自社サイトでの情報提供の強化

    自社の採用サイトは、求職者が企業研究を行う際に必ず確認する重要な情報源です。

    発信内容を自由に設計でき、求人情報に加えて理念・社風・働き方なども伝えることで、企業理解と応募意欲を高められます。構築や更新に一定のコストが発生する点には注意が必要です。

    メリットデメリット
    求職者に直接、正確な情報を届けられる自社ブランディングや訴求の自由度が高い採用ミスマッチを防ぎやすい応募者の質向上に寄与サイト制作や更新にコスト・工数がかかる効果が出るまで時間がかかる場合がある知名度が低いと流入が限られる

    ミートアップの開催

    ミートアップは、交流会形式で求職者とカジュアルに接点を持つ機会として注目されています。

    自社のカルチャーを共有しやすく、共感ベースでの応募動機を醸成できます。母集団形成のきっかけづくりとして有効ですが、即効性は乏しく、企画や運営の工数も考慮が必要です。

    メリットデメリット
    自社のファン・共感者を増やせる求職者と双方向の対話ができる応募ハードルを下げる効果がある企画・運営の準備に手間がかかる直接応募につながらないケースも多い短期的な採用成果は出にくい

    リファラル採用

    社員からの紹介によって候補者を獲得するリファラル採用は、マッチ度の高い人材を集めやすく、定着率向上にもつながる方法です。

    紹介者・候補者ともに企業文化をある程度理解した上で応募するため、採用の質が高まりやすい一方、紹介の件数や広がりには限界があります。

    メリットデメリット
    自社に合った人材を紹介してもらえる採用後の定着率が高い傾向にある採用コストを抑えられる選考スピードが速くなる紹介できる人数に限界がある社員の協力度に成果が依存する人間関係への配慮が必要

    アルムナイ制度

    アルムナイ制度とは、過去に在籍していた社員を再雇用する仕組みです。既に自社文化を理解しているため教育コストを抑えられ、即戦力として期待できます。

    ただし、退職理由や現職との関係性によっては再雇用が成立しにくいケースもあります。

    メリットデメリット
    教育・研修コストがほぼ不要どのような人材か事前に把握できる採用スピードが速い退職者の関係性によって再雇用の難易度が異なる社内での受け入れ態勢・納得感の醸成が必要一定の条件・基準設定が求められる

    せっかくの取り組みも、軸がぶれては成果につながりません。ここでは、母集団形成を成功させるために押さえるべきポイントについて解説します。

    求める人材像を明確にする

    母集団形成を成功させるには、まず「どのような人を採用したいのか」を明確にすることが欠かせません。

    よくある失敗例として、採用人数や職種だけが先行し、人物像が曖昧なまま進めてしまうケースがあります。結果として、企業が本当に求める層に届かず、ミスマッチが起こることも少なくありません。

    たとえば、「営業経験3年以上の即戦力」「主体的に動ける若手人材」など、スキル・性格・価値観を具体化し、採用ペルソナとして設計しておくと、媒体の選定や訴求内容もブレずに設計できます。明確な人材像は、採用ブランディングにも直結します。

    社内全体を巻き込んで取り組む

    採用活動を人事部門だけで完結させるのではなく、配属予定の部門や経営陣も巻き込むことが、成果につながるポイントです。現場の声を取り入れることで、実際の業務に即した人材像を設計できるだけでなく、面接や説明会の場でもリアルな魅力を伝えやすくなります。

    たとえば、配属先のマネージャーが面接に参加すれば、選考の精度も高まり、入社後のギャップも減少します。また、現場と協力体制ができていれば、内定者フォローや受け入れ態勢の強化にもつながり、結果として定着率の向上にも寄与します。

    振り返りと改善を怠けない

    母集団形成では「振り返り」と「改善」を継続的に行うことが、採用活動の精度を高める鍵になります。たとえば、どの媒体からの応募が多かったか、通過率が高かった経路はどれかなど、数値データをもとに効果を分析しましょう。

    特に採用活動は応募数や面接通過率、辞退率などを定量的に把握しやすいため、PDCAを回しやすい分野です。短期的な採用に追われると見直しが後回しになりがちですが、振り返りを怠ると同じ失敗を繰り返してしまいます。

    常に改善を意識することで、次回以降の母集団形成がより戦略的に進められます。

    母集団の数や方法だけにとらわれると、かえって逆効果になることもあります。ここでは、取り組みの際に気をつけるべき点について解説します。

    数が増えたことは必ず良いこととは限らない

    応募者数を増やすことが目的化してしまうと、本来の目的である「自社にマッチする人材の確保」から外れてしまいます。

    ターゲットを広げすぎた結果、スキルや志向が合わない人材が集まり、選考の手間だけが増えるケースは少なくありません。大量の応募者に対応することで、選考の質が下がり、優秀な人材を見逃してしまうリスクもあります。

    数ではなく、質にこだわる意識が大切です。過去の採用データをもとに、「誰を採るべきか」を見極めた上で戦略を練ることが重要です。

    採用要件を厳しすぎるとよくない

    「即戦力がほしい」「専門スキルがある人だけ」などと採用要件を絞りすぎると、該当する求職者の絶対数が少なくなり、母集団が十分に形成されないリスクが高まります。

    求める人物像は明確にすべきですが、すべての条件を満たす人材は限られるため、優先順位をつける視点も大切です。譲れない要件と妥協できる点を事前に整理しておくことで、現実的な採用活動が可能になります。

    柔軟な発想で、ポテンシャル採用や育成前提の採用も視野に入れると良いでしょう。

    分析なしにさまざまな採用手法を行わない

    「効果がなかったから次は別の手法を試そう」といった行き当たりばったりの施策では、採用コストばかりが増えて成果がともなわない恐れがあります。

    重要なのは、実施した採用手法について「どこから何名応募があり、通過率や内定承諾率はどうだったか」などを数値ベースで検証することです。

    また、応募者からのフィードバックや、入社者へのヒアリングも分析の材料になります。感覚や憶測ではなく、実データをもとに改善を繰り返すことが、質の高い母集団形成には不可欠です。

    採用時期も考慮する

    採用活動はタイミングによって大きく成果が左右されます。特に新卒採用では、企業が一斉に動き出す時期が決まっているため、出遅れると優秀な人材の確保が難しくなります。

    また中途採用でも、年度末や人事異動の時期など、求職者の動きが活発になるタイミングがあります。これらを踏まえずに採用活動を行うと、せっかくの施策も空振りに終わる可能性があります。

    計画段階で市場の動向を見極め、必要であれば柔軟にスケジュールを見直す姿勢が求められます。

    母集団形成には、数や質に関する悩みがつきものです。ここでは、よくある課題とその具体的な解決策について解説します。

    課題1「母集団の数を増やすのが難しい」

    母集団形成で最も多い悩みが「応募者数が集まらない」という課題です。そもそも求人情報がターゲット層に届いていない、もしくは届いていても自社の魅力が十分に伝わっていない場合がほとんどです。

    さらに、オンラインでの接点に偏りすぎてリアルでの訴求機会が不足していると、求職者の関心を引くのが難しくなります。数が集まらなければ、そもそもマッチする人材との出会いも生まれません。

    対策:認知度を高める活動に力を入れる

    適切な手法での「認知拡大」と「魅力訴求」が、数を増やす第一歩です。就職・転職サイトの情報更新頻度を高めたり、合同説明会や大学内での出張説明会などに積極的に参加したりと、接点の数を増やしましょう。

    オンラインでの情報発信だけでなく、リアルな交流の場を設けることで、企業に対する印象が強化され、応募率の向上につながります。

    また、配信する求人メッセージも他社に埋もれないように、ペルソナに合わせた文言や訴求ポイントに工夫がポイントです。広報と採用活動を連動させる意識も大切です。

    課題2「自社にマッチする人材の確保に困難」

    応募者数が多くても、実際に自社と相性の良い人材が見つからないという悩みも少なくありません。「数は集まったが、質がともなわない状態」では、採用後に早期離職やミスマッチが発生しやすくなります。

    この原因の多くは、採用要件や人物像が曖昧で、求職者に対して自社の求める価値観や特性を適切に伝えきれていないことです。数だけを追うのではなく、いかに「合う人」に響くメッセージを届けられるかが、質の高い母集団形成のカギです。

    対策:採用目的・ターゲットの具体化を徹底する

    まずは「自社にとって理想の人材とは誰か」を言語化することから始めましょう。社内のハイパフォーマーの特性を分析し、それをもとにペルソナを設計することで、発信すべき情報の軸が明確になります。

    次に、その人物像に響くコンテンツや求人文面を用意し、媒体選定やアプローチ方法を最適化していきます。

    また、WANT条件(あれば望ましい要素)とMUST条件(必須要素)を整理し、応募者が「自分にもチャンスがある」と感じられるように配慮することも、応募意欲を高めるポイントです。訴求と要件の精度を高めることで、マッチする応募者の確保が現実的になります。

    上記でも簡単に触れましたが、ワンキャリアを通じて、企業の母集団形成を含めた採用活動全般を年間を通じてサポートしています。

    特にワンキャリアは、母集団の「量」と「質」を両立させたい企業に最適なソリューションです。単なる媒体掲載にとどまらず、新卒採用の成果最大化・業務効率化を実現する、以下のような特徴があります。

    (1)就職活動に積極的な学生が多数登録

    (2)圧倒的な学生の口コミ・選考体験談を保有

    実際、2024年11月時点で導入利企業が3,900社を突破し、大手から中小企業・ベンチャー企業まで幅広くご活用いただいています。

    「母集団が思うように集まらない」「認知度を上げたい」などのお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ワンキャリアをご検討ください!

    こちらでは、実際にワンキャリアを導入して、母集団形成に成功した企業の代表的な事例を3つ紹介します。

    それぞれの企業が抱えていた課題と、導入後にどのような成果があったのかを詳しく見ていきましょう。

    株式会社電通デジタル

    株式会社電通デジタルは、デジタルマーケティングの全ての領域に対する、コンサルティング、開発・実装、運用・実行を提供している企業です。

    当初、弊社では2016年創業という比較的新しい企業であったことから、学生からの認知度が低く、採用予定数に対してエントリーの数が不足している状況でした。

    そこで、100名超の採用をする上での大きな母集団形成のために、ワンキャリアの導入を決定。

    その結果、エントリーの数が2021年度から2022年度にかけて1.5倍増加し、その中でもデジタル志向の学生が多く応募するようになりました。さらに、ワンキャリア経由の学生が内定者の20%を占めたことから、マッチ度の高い学生の募集に貢献できたそうです。

    キヤノンマーケティング株式会社

    キヤノンマーケティング株式会社は、キヤノンブランド製品の直販・卸売・修理など、サポート、ICTによるビジネスソリューションを提供する企業です。

    弊社には、全国の学生に自社の魅力を伝えたいと考えていた一方で、自社発信だけでは「自画自賛」になるのではという懸念がありました。

    そこで、学生視点の広報をするために、多くの学生が登録しているワンキャリアの導入を決定。

    その結果、ワンキャリアで提供するONE CAREER LIVEで弊社が出演した再生回数は1万を超え、より幅広く学生にアプローチできました。実際、2021年12月時点で、2020年8月の動画が1万1,000回、2021年3月の動画が1万回と、平均1万を超えています。

    日本生活協同組合連合会

    日本生活協同総合連合会は、会員生協への商品供給などに関わる事業/会員生協への支援の取り組みや、生協の全国組織としての取り組みを行う企業です。

    これまで対面説明会のみで業務内容を伝えていたため、学生の事業理解が浅く、選考途中や内定後にミスマッチが発生する課題がありました。実際、内定者の中には「事業をよく理解できてなくて」という声もあったそうです。

    そこで、学生視点で柔軟な情報提供を可能にするために、ワンキャリアの導入を決定。

    その結果、ワンキャリア経由で弊社に応募した学生の約48%が一次選考を通過できました。さらに、選考がある程度進んだ段階で、60分といった事業説明の長い動画を共有したことで、内定辞退率も前年と比べて、約4割が減少した成果を出せました。

    このように、ワンキャリアの導入によって、「数」と「質」の両方で母集団形成の最適化が可能となりました。

    こちらの記事では、採用活動において重要な「母集団形成」について、具体的なステップや注意点などを詳しく説明しました。

    効果的な母集団形成のやり方を知った上で、自社にピッタリな人材が集まるようにしましょう!

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