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新卒採用の現場において、学生の心を一瞬で掴(つか)む「採用キャッチコピー」は、企業の第一印象を決定づける極めて重要な要素です。しかし、「自社の魅力をどう短い言葉で表現すればいいかわからない」「他社と差別化できるインパクトのあるフレーズが思いつかない」と頭を抱える採用担当者様も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、採用キャッチコピーの基本的な作り方や重要性を解説するとともに、学生の記憶に深く刻まれる有名企業の成功事例40選をご紹介します。
ターゲットに刺さる言葉選びのコツや注意点まで網羅していますので、ぜひ貴社の採用活動にお役立てください。
採用(求人)におけるキャッチコピーとは
採用におけるキャッチコピーとは、企業の価値観や社風、どのような人と一緒に働きたいのかといったメッセージを、短い言葉で表現した「採用の顔」ともいえる存在です。仕事内容や待遇などの詳細情報とは異なり、まず学生や求職者の感情に訴えかけ、企業への第一印象を形作る役割を担います。
また、今すぐ応募を検討していない層に対しても、印象を残し関心を高めることで、将来的な応募につなげる効果も期待できます。単なるフレーズではなく、採用ブランディングの軸となる重要なメッセージです。
採用(求人)においてキャッチコピーが重要な理由
数多くの企業情報があふれる中で、学生の目に最初に留まるのが「キャッチコピー」です。短い言葉で企業の価値観や姿勢を伝えられるため、第一印象を大きく左右します。
どれだけ魅力的な制度や仕事内容があっても、入口となるコピーで興味を持ってもらえなければ、詳しい情報まで読まれません。
企業イメージを象徴する
採用キャッチコピーは、企業の顔として機能する重要なフレーズです。インターンシップや説明会、採用サイト、パンフレットなど、あらゆる採用広報の場面で一貫して使われることで、「この言葉といえばあの会社」というイメージが求職者の中に蓄積されていきます。
短い言葉でありながら、企業の姿勢や世界観を直感的に伝える力があるため、第一印象を形づくる役割も担います。採用活動の軸となるコピーを持つことは、認知の定着やブランディングの観点でも大きな意味を持ちます。
企業の特徴と理念を伝達する役目を持つ
採用キャッチコピーは、企業の強みや価値観、どのような想いで事業を行っているのかといった中身を、短い言葉で端的に伝える役割を持ちます。理念やビジョンがコピーに反映されていれば、それに共感する学生や求職者が自然と集まりやすくなります。
その結果、自社に合った人材の応募が増え、入社後のミスマッチ防止にもつながります。採用広報やブランディングの基盤として、コピーは母集団の質を高めるための重要な要素です。
競合との差別化と独自の魅力訴求
就職・転職情報があふれる現代では、企業同士の違いが埋もれてしまいがちです。そのなかで、自社ならではのキャッチコピーを持つことは、競合との差別化を図るうえで大きな武器になります。
独自の視点や価値観が表現されたコピーは、求職者の記憶に残りやすく、「なんとなく気になる存在」として印象づける効果があります。言葉ひとつで企業の個性を打ち出せるため、デザイン以上に強い差別化要素となるケースも少なくありません。
詳細な求人情報へ誘導できる
引きのある採用キャッチコピーは、求職者の興味を引きつける入口として機能します。まずコピーに目を留めてもらい、「どんな会社なのだろう」と感じてもらうことで、採用サイトや求人情報の詳細ページへと自然に誘導できます。
すべての情報を一度に伝えるのではなく、最初の関心を生む役割を担うのがキャッチコピーです。興味喚起から情報閲覧、応募へとつなげる導線づくりの起点となります。
印象に残る採用キャッチコピーの作り方
採用キャッチコピーは、思いつきで作っても成果にはつながりません。誰に、何を、どう伝えるかを整理したうえで設計することが重要です。
ここでは、ターゲット設定から自社の強みの言語化、フレーズ作成まで、学生の心に残るコピーを作るための基本的な手順を解説します。
ターゲットを具体的に設定する
採用キャッチコピーを作る際は、まず「誰に向けた言葉なのか」を明確にすることが重要です。職種や年齢だけでなく、価値観や仕事への考え方、将来像などまで具体化した人物像を設定することで、どのような言葉が刺さるのかが見えてきます。
例えば「挑戦心のある人」と曖昧に定めるのではなく、「新しい分野にも前向きに挑む◯◯なタイプ」と掘り下げることで、表現の方向性が定まります。ペルソナを明確にするほど、コピーは「誰かの心に届く言葉」になります。
自社の強みを抽出し言語化する
ターゲットが定まったら、次は自社ならではの魅力を洗い出します。創業の背景や経営者の想い、働き方や社風、社員の姿など、多角的な視点で強みを整理しましょう。
そのなかから、採用ターゲットが魅力に感じそうな要素や、他社との差別化につながるポイントに絞り込んで言語化していきます。「何ができる会社か」だけでなく、「ここで働くとどうなれるのか」という視点で整理することで、求職者に響くメッセージが見えてきます。
競合他社のキャッチコピーを調べる
自社の魅力が整理できたら、競合企業の採用キャッチコピーも調査しましょう。似た表現になってしまうと差別化ができず、印象にも残りにくくなります。
あらかじめ他社のコピーを知ることで、被りを避けられるだけでなく、ターゲットに刺さる表現の傾向や言い回しのヒントも得られます。
完全に真似をするのではなく、「どんな切り口が使われているか」を把握することで、自社らしい言葉を考えるための材料になります。
コンセプトを決める
ターゲットと自社の魅力が整理できたら、次にキャッチコピーのコンセプトを定めます。これは、どの価値を中心に伝えるのかという「軸」を決める工程です。
採用ブランディングで描きたい企業イメージと、ターゲットに特に伝えたい魅力を掛け合わせながら方向性を固めていきます。コンセプトが明確になることで、コピー全体に一貫性が生まれ、ぶれのないメッセージを発信できるようになります。
フレーズを作成する
コンセプトが決まったら、いよいよフレーズ作成に入ります。キャッチコピーは短く簡潔であるほど印象に残りやすいため、十数文字程度で作られることが一般的です。
数字を取り入れると具体性や説得力が増し、利点が伝わりやすくなります。また、疑問形や口語的な表現を使うことで親近感を演出するのも効果的です。ただし、誇張しすぎず、実態と乖離しない表現を意識することが大切です。
複数の意見をもとにブラッシュアップする
キャッチコピーは、採用担当者だけで完結させるよりも、複数の視点を取り入れることで完成度が高まります。現場で働く社員や内定者など、さまざまな立場の意見を集めることで、自社の魅力を客観的に見直すきっかけにもなります。
また、全社でコピーづくりに関わることで、採用への当事者意識が生まれ、組織全体で採用活動に取り組む風土づくりにもつながります。
採用キャッチコピーを作る場合のポイント
採用キャッチコピーは、ただ目立てばよいわけではありません。学生に「自分ごと」として受け取ってもらえるかどうかが成果を左右します。ここでは、実践で意識したいポイントを整理します。
採用ターゲットに響くメッセージを心がける
採用キャッチコピーは「誰に届ける言葉か」を明確にしたうえで設計することが重要です。どれほど印象的な表現でも、採用したい人物像とずれていれば応募にはつながりません。
まずは年齢や職種だけでなく、価値観や仕事への向き合い方、将来像まで含めた採用ターゲットを具体化しましょう。その人物がどんな言葉に共感し、どんな未来像に惹(ひ)かれるのかを想像することで、刺さる表現が見えてきます。
採用キャッチコピーは不特定多数に向けた言葉ではなく、「この人に来てほしい」と明確に伝えるメッセージであることを意識することが大切です。
短くて覚えやすい表現にする
キャッチコピーは短く、覚えやすいほど効果を発揮します。情報を詰め込みすぎると何を伝えたいのかがぼやけ、印象にも残りません。一般的には25文字以内、スマートフォンでの視認性を考えると15文字前後が理想とされています。
短い言葉の中に「何の会社か」「どんな魅力があるか」が伝わるよう意識しましょう。簡潔であればあるほど媒体を選ばず使いやすく、SNSや説明会資料などさまざまな場面で活用できます。短く、強く、興味を引くことがポイントです。
共感を呼ぶ内容にする
採用キャッチコピーは、読み手の感情に寄り添うことで共感を生み、応募意欲を高めます。ターゲットと企業に共通する価値観や想いを言葉にしたり、「~しませんか?」と語りかける表現を取り入れたりすることで、自分ごととして受け取ってもらいやすくなります。
また、社会の変化や時代背景を反映した言葉も共感を集めやすい要素です。単に企業側の主張を伝えるのではなく、「あなたの気持ちを分かっています」という姿勢を示すことで、心に届くキャッチコピーになります。
魅力を明確に伝える
採用キャッチコピーには、求職者にとっての利点や魅力が一目で伝わる要素が欠かせません。仕事内容のやりがいや働く環境、成長機会など、ターゲットが関心を持ちやすいポイントを言語化しましょう。
「ここで働くと何が得られるのか」が想像できる言葉は、興味喚起に直結します。抽象的な表現だけでなく、具体的な価値や変化を感じられる言い回しにすることで、応募への一歩を後押しできます。
話し言葉でリズミカルな表現にする
口語的でテンポの良いキャッチコピーは、記憶に残りやすく親近感も生まれます。短い言葉をリズミカルに並べたり、語感の良い表現を選んだりすることで、自然と口ずさみたくなるようなコピーになります。
いくつか案を作成したら、実際に声に出して読んでみるのも効果的です。読みやすさやリズム感を確認し、違和感のない表現に磨き上げましょう。
具体的な数字を使う
数字を取り入れることで、メッセージは一気に具体性と説得力を増します。「〇%」「〇倍」「〇日」など、実際の数値は入社後のイメージを明確にし、記憶にも残りやすくなります。
ただし、誇張や誤解を招く表現にならないよう注意が必要です。自社の強みを正確に示す数値を使うことで、信頼感のあるキャッチコピーを作れます。
句読点を効果的に使う
句読点の位置ひとつで、キャッチコピーの読みやすさや印象は大きく変わります。適切に区切ることで、伝えたいポイントが一瞬で理解できるようになります。
ひらがな・カタカナ・漢字のバランスと合わせて調整することで、より伝わりやすい表現に仕上がります。短い言葉だからこそ、細かな記号の使い方が印象を左右します。
思わず「なぜ?」と問いかけたくなるようにする
読み手が「気になる」と感じる要素を加えることで、求人情報への誘導力は高まります。疑問形や意外性のある言葉、発見や驚きを感じさせるフレーズは、自然と続きを知りたくなる効果があります。
ただし、ネガティブな言い回しや不安をあおる表現は避け、前向きな関心を引くことが大切です。好奇心を刺激する一言が、応募のきっかけになります。
キャッチーな表現を使う
キャッチコピーは、語感や表現技法を工夫することで、より印象的になります。倒置法や反復法、命令形などの技法を使うと、短い言葉でも強いメッセージ性を持たせることができます。また、ひらがなや当て字など、文字の選び方によっても印象は大きく変わります。
ただし、奇抜さだけを追わず、自社の実態や求める人物像とずれない表現を心がけることが重要です。
【40選】学生に刺さる企業の採用キャッチコピー例
1. トヨタ自動車「目的地は、この道の先にある。」
「100年に一度の大変革期」にある自動車業界において、正解のない未来を自ら切り拓こうとするトヨタの決意を表しています。学生に対し、会社という大きなフィールドの中で、自分自身のキャリアや成し遂げたい「目的地」を見つけ出し、主体的に進んでほしいという強い期待が込められたメッセージです。
※参考:トヨタ自動車株式会社「新卒採用情報 | 採用情報」
2. サントリーホールディングス「やってみなはれ」
創業者の鳥井信治郎氏の言葉であり、サントリーの企業文化そのものを象徴するコピーです。失敗を恐れずに新しい価値創造に挑む姿勢を「やってみなはれ」というシンプルかつ力強い関西弁で表現しており、挑戦心旺盛な学生の共感を呼ぶとともに、自由闊達な社風を一言で伝えています。
※参考:サントリーホールディングス株式会社「採用情報」
3. サッポロビール「誰かの、いちばん星であれ」
自社のシンボルマークである「星」をモチーフに、仕事を通じて誰かの人生に輝きを与える存在になることを訴求しています。「ナンバーワン」ではなく、特定の誰かにとっての「特別な存在(いちばん星)」を目指すという、温かみと誇りを感じさせる表現が、学生の情緒に訴えかけます。
※参考:サッポロビール「新卒採用サイト」
4. アサヒビール「挑戦の先には、いつも最高の乾杯がある」
「挑戦」という仕事の厳しさと、その結果得られる「乾杯」という最高の報酬を対比させた、飲料メーカーならではの秀逸なコピーです。困難な課題を乗り越えた時の達成感を具体的にイメージさせ、高い目標に向かって努力できるバイタリティあふれる人材を惹きつける効果があります。
※参考:アサヒビール「新卒採用」
5. 電通「いま、自分にないものを。まだ、世界にないものを。」
広告業界のリーディングカンパニーとして、常に新しい価値を創造し続ける姿勢を示しています。自分自身の成長(自分にないもの)と、社会へのインパクト(世界にないもの)を並列させることで、個人の成長が社会変革につながるというスケールの大きさを提示し、野心的な学生を刺激します。
※参考:電通「新卒採用サイト|DENTSU INC. RECRUITING」
6. 博報堂「何者でもないって、最強だ。」
まだ何の実績もない学生の「未完成さ」を、無限の可能性と捉え直して肯定するコピーです。「何者か」である必要はなく、これから何にでもなれるという自由さと、型にはまらない個性を歓迎する博報堂のクリエイティブな社風が伝わり、学生の不安を自信へと変える力を持っています。
※参考:博報堂「HAKUHODO RECRUIT」
7. 集英社「ここでやりたい100のこと」
集英社では多種多様なジャンルや仕事があり、個人の「好き」や「情熱」が原動力になることを伝えています。「100のこと」という具体的な数字を使うことで、無限に広がる可能性や自由度の高さを示唆し、好奇心旺盛でアイデアに溢れる学生のワクワク感を醸成します。
※参考:集英社「2027年度定期採用情報」
8. Honda(本田技研工業)「どうなるかじゃない、どうするかだ。」
結果を恐れて立ち止まるのではなく、自らの意志で行動を起こすことを重視するHondaのエンジニアリング・スピリット(現場主義)を凝縮しています。不確実な未来に対して評論家になるのではなく、当事者として解決策を模索し続ける、主体性と行動力のある人材を求めていることが明確に伝わります。
※参考:Honda(本田技研工業)「Honda新卒採用」
9. ファーストリテイリング「服を変え、常識を変え、世界を変えていく『人』へ。」
単なるアパレル企業ではなく、服を通じて世界を変えるという壮大なビジョンを掲げています。企業スローガンをベースにしつつ、採用向けに「『人』へ」と結ぶことで、その変革の主役は社員一人ひとりであることを強調。グローバル志向で高い視座を持つ学生に強く刺さるメッセージです。
※参考:ファーストリテイリンググループ「採用情報」
10. ニトリ「君の夢は、君を創る。」
「ロマン(志)」を大切にするニトリらしく、仕事を通じて夢を追いかけるプロセスこそが、自分自身を成長させるという考え方を表現しています。会社の歯車になるのではなく、自分の夢の実現のために会社という環境を利用してほしいというメッセージが、成長意欲の高い学生の心に響きます。
※参考:株式会社ニトリ「「君の夢は、君を創る。」株式会社ニトリ 新卒採用サイト」
11. リクルート ホールディングス「FOLLOW YOUR HEART」
「自分の心に従え」という直訳の通り、個人の情熱や好奇心を最優先するリクルートの企業文化を象徴しています。会社から与えられた役割をこなすのではなく、自らの内発的動機に基づいてキャリアを切り拓くことを是とする、自律型人材に向けたシンプルで力強いメッセージです。
※参考:株式会社リクルートホールディングス「新卒採用2026年卒」
12. ソフトバンク「GO BEYOND THE CHALLENGE」
「挑戦を超えろ」という意味を持ち、通信キャリアの枠を超えてAIやロボットなど新領域へ挑み続ける同社の姿勢を表しています。単なるチャレンジにとどまらず、常識や限界を突破していくスピード感とダイナミズムを求める、アグレッシブな人材への呼びかけとなっています。
※参考:ソフトバンク「新卒採用」
13. キーエンス「期待を、超える。 その先にある『付加価値』を世界へ」
高収益体質を誇るキーエンスの根幹である「付加価値」の創出に焦点を当てています。顧客の期待以上の成果を出し続けることが同社の使命であり、論理的思考力と成果へのこだわりを重視する企業姿勢が明確です。プロフェッショナル志向の強い学生に対し、仕事の質の高さをアピールしています。
※参考:キーエンス「新卒採用」
14. サイバーエージェント「21世紀を代表する会社を創る」
創業以来掲げ続けているビジョンを採用キャッチコピーとしても使用しています。「創る」という言葉により、自らの手で会社を大きくしていく過程に参加できる魅力を提示しています。ベンチャーマインドを持ち、歴史に残る仕事をしたい学生の闘争心を掻き立てます。
※参考:株式会社サイバーエージェント「ビジョン」
15. DeNA「『面白がり』、求む」
単に面白いことをするだけでなく、困難や変化さえも面白がって乗り越えていけるタフな知的好奇心を求めています。「面白がり」という独特な名詞化表現が目を引き、受動的に楽しさを求める人ではなく、能動的に価値を見出せる人材をターゲットにしていることが伝わります。
※参考:株式会社ディー・エヌ・エー | DeNA「採用情報」
16. メルカリ「Go Bold 大胆にやろう」
メルカリの3つのバリュー(価値観)の一つであり、最も重視されている行動指針です。失敗を恐れずに大胆に挑戦することを推奨するスタートアップらしい文化を端的に表しています。世界を目指すスピード感の中で、萎縮せずにリスクを取って行動できる人材を求めていることが明確です。
※参考:株式会社メルカリ「Culture | 株式会社メルカリ – 採用情報」
17. 三菱商事「世界を動かす、好奇心」
総合商社のスケール感(世界を動かす)と、その原動力が個人の「好奇心」であることを結びつけています。巨大なビジネスも、一人の社員の「知りたい」「やってみたい」という純粋な興味から始まることを示唆し、知性と行動力を兼ね備えた学生のポテンシャルに期待するメッセージです。
※参考:三菱商事「新卒採用情報」
18. LINEヤフー「社会を止めず、社会を変える」
合併により日本最大級のテック企業となった責任感と挑戦心を表現しています。生活インフラとして社会を支える「安定・信頼」と、テクノロジーで未来を更新する「変革」の両方を担う覚悟を示し、社会的影響力の大きな仕事に携わりたい学生に強く訴求しています。
※参考:LINEヤフー株式会社「新卒採用」
19. パナソニックグループ「誰かの幸せのために、まっすぐはたらく。」
創業者・松下幸之助の「産業人の使命は貧乏の克服」という精神を受け継ぎ、仕事の目的が「人々の幸せ」にあることを再確認させています。「まっすぐ」という言葉に誠実さや実直さが込められており、社会貢献性を重視し、倫理観を持って働きたいと願う学生の共感を呼びます。
※参考:パナソニックグループ「新卒採用」
20. 任天堂「娯楽の世界で、これからも変わらず、変わり続ける」
伝統的なキャラクターや遊びの本質(変わらないもの)を守りながら、技術や体験(変わり続けるもの)を革新していくという、任天堂の経営哲学をパラドックス的に表現しています。独創性を重んじる同社において、変化を恐れずに新しい遊びを創造し続ける覚悟を求めています。
※参考:任天堂「新卒採用|採用情報」
21. 小野薬品工業「ONOは挑戦で、未来を変える」
新薬開発という困難な道のりの先に、どのような価値を生み出すのか。その明確な目的意識(未来を変える)と、原動力となる「挑戦」の姿勢をダイレクトに結びつけたコピーです。単なる精神論に留まらず、自らの手で社会にイノベーションを起こすという実行力と使命感を強調しています。現状に満足せず、変化を恐れずに新しい未来を創り上げようとする意欲的な人材へ、企業の進化し続ける姿勢を提示しています。
※参考:小野薬品工業株式会社「採用サイト」
22. 三井不動産「大志を以って、未来開拓者となる」
街づくりという地図に残る仕事を手掛けるデベロッパーとして、スケールの大きな「大志」を持つことを求めています。「開拓者」という言葉には、既存の枠組みにとらわれず、新しい都市のあり方やライフスタイルを創造していくフロンティア精神への期待が込められています。
※参考:三井不動産「新卒採用情報」
23. Sky株式会社「好働力!」
「好き」と「働く」を掛け合わせた造語で、仕事を好きになり、仲間と協力して働くエネルギーを表現しています。社風である「All Sky」のチームワークの良さや、前向きに仕事に取り組む姿勢を一語でポップに伝えており、明るくエネルギッシュな社風に合う学生をターゲットにしています。
※参考:Sky株式会社「Sky株式会社 新卒採用」
24. 三井住友銀行「挑戦者よ、世界を揺らせ」
「銀行=堅実・保守的」というイメージを打破し、既存の金融の枠を超えて変革を起こそうとする強い意志を感じさせます。「世界を揺らせ」という挑発的かつダイナミックな表現を用いることで、安定志向の学生ではなく、自ら主体的にビジネスを動かそうとする野心的な人材にアプローチしています。
※参考:三井住友銀行「RECRUITING SITE」
25. 三井物産「すべては、志からはじまる。」
「人の三井」と呼ばれる通り、人材の個性や想いを重視する姿勢を表しています。ビジネスの起点は組織の論理ではなく、社員一人ひとりの「志(ウィル)」であると宣言することで、自分なりの強い目的意識や夢を持って働きたいと考える自律的な学生の心に刺さるコピーです。
※参考:三井物産株式会社「すべては、志からはじまる。」
26. JR東海「次なる日本の創造 Dear Japan」
リニア中央新幹線など、国家規模のプロジェクトを推進する企業の使命感を「日本の創造」という言葉に込めています。「Dear Japan」と添えることで、日本という国への愛着や貢献意欲を刺激し、社会インフラを支える誇りと責任感を持って働きたい学生に強く訴求します。
※参考:JR東海「採用・インターンシップ情報」
27. 東京電力「明日を預かる者として。」
エネルギーという社会の根幹を支えるインフラ企業としての、極めて重い責任と使命感を表現しています。震災以降の課題に向き合いながら、未来(明日)の社会生活を守り抜くという覚悟を示しており、困難な状況下でも使命感を持って社会に貢献したいという強い意志を持つ人材を求めています。
※参考:東京電力「東京電力」
28. JAXA「ドラマを越えるドラマを」
宇宙開発という夢のある分野において、現実はフィクション以上に困難であり、かつ感動的であることを伝えています。映画や小説のような華やかさだけでなく、地道な研究や努力の積み重ねが人類の歴史を変えるような成果につながることを示唆し、知的好奇心と粘り強さを持つ人材に響きます。
※参考:JAXA「採用情報」
29. 講談社「世界を夢中にさせよう」
このキャッチコピーでは、コンテンツの力で世界中の人々を熱狂させるというポジティブな攻めの姿勢を示しています。「おもしろくて、ためになる」を掲げる同社らしく、クリエイターと共に新しい物語を生み出し、グローバルに展開していく気概を持ったエンターテインメント志向の学生を惹きつけます。
※参考:講談社「講談社2027年度定期採用[世界を夢中にさせよう。]」
30. 三菱重工「世界を変えるきみはどこにいる。」
プラント、航空宇宙、エネルギーなど、地球規模の課題解決に取り組む重厚長大産業のスケール感を背景にしています。個人の力では及ばないような大きな変革も、ここの技術者たちの手によって成し遂げられることを示唆し、世界を舞台にエンジニアリングで貢献したい理系学生への問いかけとなっています。
※参考:三菱重工「新卒採用|トップページ」
31. 東京海上日動火災保険「世界中に、使命がある。」
リスクと向き合い、挑戦する人々を支える損害保険の役割を「使命」という言葉で定義しています。国内だけでなくグローバルに展開する事業の広がりを示しつつ、保険というビジネスが持つ社会的な意義深さを強調。高い倫理観とグローバルな視座を持つリーダー候補に向けたメッセージです。
※参考:東京海上日動「採用情報」
32. 伊藤忠商事「アオい情熱を待っている」
コーポレートカラーの「青」に、若さゆえの未熟さや純粋さを掛け合わせています。スマートに仕事をこなすだけでなく、泥臭く情熱を持って商売に取り組む「野武士集団」としてのDNAを表現しています。若手のうちから裁量権を持って熱く働きたいと願う、バイタリティある学生をターゲットにしています。
※参考:伊藤忠商事「ITOCHU RECRUITING」
33. 三菱UFJ銀行「金融のどまん中で、プロになる。」
日本を代表するメガバンクとしての圧倒的なプレゼンス(どまん中)と、そこで働く社員の高い専門性(プロ)をアピールしています。業界のリーダーとしての自負を示し、厳しい環境下でも自分を磨き、一流のバンカーとして成長したいという上昇志向の強い学生に響くストレートな表現です。
※参考:三菱UFJ銀行「Recruiting Information」
34. KDDI「通信で、何する?」
「つなぐ」ことはもはや当たり前であり、その先の「通信の活用」に価値があることを問いかけています。通信を手段として捉え、IoTやDXなどを用いて社会にどのような新しい価値を提供できるかを学生に考えさせることで、ソリューション提案や企画力に長けた人材を求めていることを示唆しています。
※参考:KDDI株式会社「採用情報」
35. クボタ「地球の、未来を拓く人。」
食料・水・環境という人類の生存に関わる課題解決に取り組むグローバル企業としての視座を示しています。「地球」という壮大なワードを使うことで、単なる機械メーカーではなく、SDGsに直結する社会的意義の高い事業を行っていることを強調し、社会貢献意欲の高い学生に訴求します。
※参考:株式会社クボタ「新卒採用情報」
36. バンダイ「夢・クリエイション」
企業スローガンをそのまま採用コピーとして活用し、一貫したブランドイメージを伝えています。「夢」という情緒的な価値を、「クリエイション(創造)」という具体的な仕事で形にする企業であることを表現しています。玩具やエンタメを通じて、子どもたちに夢を与える仕事の喜びをシンプルに伝えています。
※参考:株式会社バンダイ / 株式会社BANDAI SPIRITS「新卒採用 |採用情報」
37. 小学館「心をこめて、種子をまこう。」
出版物を「種子」に例え、文化や教養を社会に広めていく出版社の役割を詩的に表現しています。即時的な利益だけでなく、時間をかけて人々の心の中で育っていく物語や知識の価値を信じる姿勢を示しており、文化的な志向を持ち、誠実にコンテンツと向き合える学生を求めています。
※参考:小学館「採用サイト」
38. Speee「君の意志から、変革は始まる。」
DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するテック企業として、社員個人の「意志(Will)」を尊重する姿勢を打ち出しています。会社から言われたことをやるのではなく、自らの意思決定によって事業や社会を変革していく当事者意識を求め、主体性の高い優秀層にアプローチしています。
※参考:Speee「新卒採用ビジネス職」
39. 住友商事「100年を拓く、挑戦を。」
住友グループの長い歴史と伝統(信用・確実)を基盤にしつつ、次の100年に向けた新しいビジネス創造(挑戦)を掲げています。伝統企業ならではの安定感と、変化を恐れない革新性のバランスを表現し、長期的視点で大きなビジネスを描きたい学生の意欲を喚起します。
※参考:住友商事株式会社「新卒キャリア採用サイト」
40. 株式会社オリエンタルランド「夢をカタチに 想いを共に」
ディズニーリゾートという「夢の国」を運営する裏側には、緻密な計算と努力(カタチにする力)があることを伝えています。「想いを共に」という言葉で、キャストやスタッフ全員が一丸となってゲストのハピネスを追求するチームワークの重要性を説き、ホスピタリティ精神溢れる人材を求めています。
※参考:オリエンタルランド「新卒採用」
採用キャッチコピーを作る場合の注意点
インパクトを意識しすぎるあまり、実態とかけ離れた表現になると、入社後のミスマッチを招く原因になります。採用は企業と学生の信頼関係づくりの第一歩です。ここでは、コピー作成時に必ず押さえておきたい注意点を解説します。
採用ターゲットを明確にしておく
採用キャッチコピーは、誰に向けた言葉なのかが曖昧なままでは効果を発揮しません。万人に受けを狙った表現は一見無難に見えますが、「自分のことだ」と感じてもらえず、結果的に誰の心にも刺さらないコピーになりがちです。
どのような価値観を持ち、どんな働き方を求めている人に来てほしいのかを具体的に定め、その人物像に向けて言葉を設計しましょう。ターゲットが明確であればあるほど、コピーは鋭さを増し、マッチ度の高い応募者の獲得につながります。
突飛な表現にしすぎない
目立たせようとするあまり、奇抜さだけを追求したキャッチコピーは、本来伝えるべきメッセージがぼやけてしまう危険があります。印象には残っても、「何の会社か」「何が魅力なのか」が伝わらなければ、応募にはつながりません。
採用キャッチコピーはあくまで自社の魅力を正しく伝え、マッチ度の高い人材を集めるためのものです。インパクトとメッセージ性のバランスを意識し、社内の意見も取り入れながら慎重に磨き上げていきましょう。
自社の実態と矛盾しないキャッチコピーにする
インパクトを重視しすぎると、実態とかけ離れた表現になってしまうケースがあります。しかし、コピーと現実のギャップは、選考辞退や内定辞退、早期離職などのミスマッチを生む原因になります。
キャッチコピーは、あくまで自社の姿を正確に映し出す言葉であることを意識しましょう。掲げたメッセージと、説明会やインターンシップ、現場の雰囲気に一貫性を持たせることで、求職者の納得感と信頼感を高めることができます。
学生を不安にさせる表現は避ける
採用キャッチコピーの中には、意図せず学生に警戒心を抱かせてしまう表現もあります。「誰でも活躍できる」「即時内定」「とにかく稼げる」などのフレーズは、条件が良く見える反面、「ブラック企業では?」と疑念を持たれることがあります。
また、抽象的で特別感のない表現は、「自分でなくてもいいのでは」と感じさせ、応募意欲を下げてしまうこともあります。ハードルを下げるのではなく、自社ならではの具体的な魅力が伝わる言葉選びを意識しましょう。
採用キャッチコピーを広める方法
どれだけ良いキャッチコピーを作っても、学生の目に触れなければ意味がありません。採用サイトや説明会、SNSなど、発信する場所によって伝え方や見せ方は変わります。ここでは、キャッチコピーを効果的に届けるための方法を紹介します。
採用サイトに掲載する
採用キャッチコピーを最も効果的に活用できる場所の一つが、採用サイトです。採用サイトは企業サイトと異なり、求職者だけを対象に設計された情報発信の場であり、第一印象を左右する重要な接点でもあります。
求人検索サイトと併せて企業の採用ページを確認する学生は多く、ここにどのようなメッセージを掲げているかで企業のイメージは大きく変わります。
トップページやメインビジュアルにキャッチコピーを配置し、企業の姿勢や世界観を端的に伝えることで、興味喚起と理解促進の両方を狙えます。フォントや色使い、写真のトーンなどもコピーと連動させ、企業イメージと一貫性を持たせることが大切です。
説明会やイベントでアピールする
会社説明会やインターンシップなどのイベントは、求職者と直接接点を持てる貴重な機会です。資料の表紙やスライドの冒頭、配布パンフレットなどにキャッチコピーを掲載することで、企業のコンセプトや採用方針を印象づけやすくなります。
特に冒頭にコピーを提示することで、その後の説明内容が「どんな価値観の会社なのか」という軸をもって理解されやすくなり、記憶にも残りやすくなります。
また、言葉だけでなく、デザインや写真と組み合わせて見せ方を工夫することで、メッセージ性がより強まり、参加者の共感や関心を引き出すことができます。
SNSや動画で拡散を狙う
SNSや動画は、現代の学生世代にとって身近な情報収集ツールであり、採用広報においても欠かせないチャネルです。キャッチコピーを含めた投稿や動画コンテンツを発信することで、広告費を抑えながら広く情報を届けられます。
動画では社員や経営者が直接語ることで、文字だけでは伝えきれない社内の雰囲気や価値観も発信できます。また、SNSから動画や採用サイトへ誘導することで、興味喚起から応募検討までの導線づくりにもつながります。
学生に馴染みのあるツールを活用し、キャッチコピーを起点に認知拡大を図りましょう。
採用キャッチコピーに関するよくある質問
採用キャッチコピーを検討する中で、「どのくらいの長さがいいのか」「他社と差別化するにはどうすればいいのか」といった疑問を持つ担当者は少なくありません。ここでは、実際によく寄せられる質問をもとに、判断に迷いやすいポイントをわかりやすく解説します。
効果的な採用キャッチコピーを作るコツは?
効果的な採用キャッチコピーを作るためには、まず採用ターゲットの価値観を明確にすることが重要です。そのうえで「自社の強み」「働くことで得られる魅力」「共感を呼ぶ言葉」の3つを意識して組み立てましょう。
抽象的でよくある表現では印象に残りにくいため、具体性や自社ならではの視点を加えることで、応募意欲につながるコピーになります。
他社と差別化する方法は?
他社と差別化するには、自社の文化や働き方、現場のリアルな声に目を向けることが有効です。社員のエピソードや実際の成功体験をもとに言葉を組み立てることで、他社には真似できないオリジナリティのあるキャッチコピーが生まれます。現場の声を反映したコピーは、求職者にとっても信頼感のあるメッセージになります。
採用におけるキャッチコピーは長くてもいいですか?
基本的には、短く覚えやすいキャッチコピーのほうが印象に残りやすく効果的です。ただし、採用特設ページやパンフレットなど、じっくり読まれる媒体では、少し長めでストーリー性のあるコピーも有効です。
使用する媒体や目的に応じて、長さや表現を使い分けることが大切です。
採用キャッチコピーを作る際に生成AIを用いてもいいですか?
生成AIを使ってキャッチコピーのアイデア出しを行うことは可能です。ただし、AIが出す案は一般的な表現になりやすいため、そのまま使うのはおすすめできません。
あくまでたたき台として活用し、自社の価値観や強みを反映させて人の視点でブラッシュアップすることで、より効果的なコピーに仕上がります。
まとめ
いかがでしたか。
採用キャッチコピーは、学生に企業の魅力を瞬時に伝え、他社との差別化を図るための強力な武器です。本記事では、作り方のコツや注意点に加え、学生に刺さる企業の採用キャッチコピー40選を紹介しました。
ぜひ本記事の内容やキャッチコピーの事例を参考に、貴社だけの心を動かすキャッチコピーを作成し、理想の人材獲得につなげてください。

